『ザ・バットマン』は参加型の映画、「パズルを解いて」とキャットウーマン役ゾーイ・クラヴィッツ【単独インタビュー】

全く新しいバットマンが始動する。『ダークナイト』トリロジー以来となるバットマン単独映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』が、2022年3月11日(金)に公開される。
ブルース・ウェインのバットマン活動2年目を描く本作では、お馴染みのキャラクターたちとの出会いも描かれる。中でも特に注目したいのが、ゾーイ・クラヴィッツ演じるキャットウーマン/セリーナ・カイルの存在だ。
キャットウーマンといえば、これまでに『バットマン リターンズ』(1992)ではミシェル・ファイファーが、『キャットウーマン』(2004)ではハル・ベリーが、『ダークナイト ライジング』(2012)ではアン・ハサウェイが演じたことでも知られる大人気キャラクター。猫のように気まぐれな彼女は、バットマンにとって時にはヴィランとなり、時には協力者ともなる。コミックでは、ブルース・ウェインとの恋愛も描かれる重大キャラクターだ。
『ザ・バットマン』で彼女を演じるゾーイ・クラヴィッツといえば、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)のリタ・レストレンジ役などでお馴染み。THE RIVERではゾーイへの単独インタビューを行い、キャラクターや作品の秘密を聞いた。
『ザ・バットマン』キャットウーマン/セリーナ・カイル役ゾーイ・クラヴィッツ 単独インタビュー
──キャットウーマンはとてもアイコニックなキャラクターですね。これまでにミシェル・ファイファー、ハル・ベリー、アン・ハサウェイが演じたこともありますが、彼女たちの演技を見て研究したり、助言を求めたことはありましたか?
いいえ。彼女たちの演技はもちろん観ていますし、どれも素晴らしいと思います。でも、自分でストーリーを語り、キャラクターを再創造するとなると、話は別なんです。だからこそ、既になされたことからインスピレーションを「得ない」ということが重要だと思いました。
──コミックでセリーナ・カイルはバットマン/ブルース・ウェインに対して挑発的な存在で、恋愛関係に発展することもあります。今作でのセリーナとブルースはどのような関係として描かれるのでしょうか?
とても複雑なんですよ。今作ではバットマンとセリーナが初めて出会うところが見られます。バットマンはゴッサム・シティで連続殺人犯による事件を解決しようとしていて、一方のセリーナは行方不明になった友人を探しています。バットマンがセリーナと出会ったとき、セリーナはクラブで働いていて、そこから殺人事件へと繋がっていく。そこで2人は、お互いにとって必要な情報をそれぞれ入手して、そうやって共に行動するようになるんです。
2人とも非常に独立心の強い性格で、あまり人に頼らないタイプです。ところが突然、お互いが必要になるという、2人にとって難しい状況になるんです。2人にとって、イライラするし、でも興味をそそられるし、恐ろしいし、脆弱な状態ですね。2人はお互いのことを好いているのか、それとも憎んでいるのか、愛しているのか、それは私にはわかりません。すごく複雑な関係なんです。

──あなたのアクションもたっぷり見られそうですか?
素晴らしいアクションシーンがありますよ。私のキャラクターもそうですし、他のキャラクターたちもそうです。私とロブ(ロバート・パティンソン、バットマン役)とのすごく楽しい格闘シーンもありますし、素晴らしいバイクのシーンもあります。すごくカッコいいです。
──アクションの撮影や、準備のためのトレーニングも楽しめましたか?
はい!撮影の3ヶ月前にロンドンに入ってトレーニングや格闘術の習得を始めたんです。その訓練をしながら、彼女とは何者なのか、フィジカル面でどういった人物なのかを掘り下げていきました。猫やライオンのビデオを見て、どう動くのかを研究して、彼女の動きに組み込んでいきました(笑)。
──猫を飼ったことはありますか?
ないんです。数年前にルームメイトが猫を飼っていて、私が初めて仲良くなった猫はその子でしたね。はじめのうちはもう大変だったんですけど、だんだんと私の部屋に遊びに来てくれるようになったり、私のベッドで寝てくれるようになったりして。猫って面白いですよね。例えば犬だったら、会った途端にキスしてくれたり、すぐに愛情表現してくれるじゃないですか。でも猫って仲良くなるのに時間がかかる。何考えているのかもわからないし。だからこそ、猫の方から愛情表現してくれるとめちゃくちゃ嬉しい(笑)。私もそんな感じです。私も猫みたいな人。