映画『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』の新予告編が公開されて以来、そのキュートさで一躍人気キャラクターとなりつつあるのが新キャラクター「ポーグ」だ。かわいすぎるほどのビジュアル、その動きと鳴き声は、世界中の観客の心をさっそく捉えてしまったのである。

しかし、忘れてはいないだろうか？ 前作『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』が公開された2015年、シリーズの新たなドロイドとして愛されたBB-8のことを。このたび米CBSのトーク番組「ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア」では、ポーグの大人気に落ち込んでしまったBB-8の姿がオンエアされている。

テレビに映し出されるのは『最後のジェダイ』予告編に登場するポーグの姿。つづいて司会者やコメンテーターの「なに、この子は誰なの？」というポジティブな反応、インターネットで人気になっているという話題、そして「『スター・ウォーズ』の新しい顔」として雑誌の表紙を飾るポーグの顔……。

どこかから聴こえてくるR.E.Mの名曲「Everybody Hurts」の“Everybody hurts, Take comfort in your friends. （誰だって傷つくんだ、友だちに慰めてもらおう）”というフレーズにのせて、おもむろにBB-8は酒をあおるのだった。

「カワイイ枠」覇権争いへ

思えば『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』は、かつてないほどの“カワイイ枠”覇権争いが展開される作品になりそうだ。新キャラ・ポーグの勢いはいうまでもないし、『フォースの覚醒』で人気を獲得し（今はヤケ酒に浸っている）BB-8はポー・ダメロンと一緒に行動するようである。さらにシリーズおなじみの名キャラクター、R2-D2もいよいよ復活し、レイに連れられてルークのもとを訪れている。

もっとも人気急上昇中のポーグは、インターネットにおいては早くも賛否両論の渦中にいるキャラクターである。ファンが「ポーグ大好き派」と「ポーグ認めないよ派」に分かれているほか、ルーク役のマーク・ハミルや『スター・トレック』カーク船長役のウィリアム・シャトナーが舌戦を繰り広げるほどの事態にもなっているほどなのだ。

もちろん新キャラクターが賛否両論の洗礼を受けるのは、『スター・ウォーズ』シリーズにおいてはイウォークやBB-8、ジャー・ジャー・ビンクスも経験してきたことである。しかし予告編の数秒しか映っていないにもかかわらずこれだけの話題になるあたり、いかにポーグというキャラクターが注目を集めているかがわかるだろう。
この魅力的な新キャラクターを登場させると決めたライアン・ジョンソン監督は、「『スター・ウォーズ』に超かわいいヤツが出てくることに慎重な人がいるのはわかってるんです。でも個人的にはポーグのことが大好きだし、それに彼らには役割がありますから」と述べて、しばし静観を求めている。

しかし、このあとBB-8が恐れねばならないのは、おそらくポーグではなくもう一人（一体）の新キャラクターではないだろうか。『最後のジェダイ』にはBB-8の“evil twin（悪魔の双子）”とも形容される新ドロイド「BB-9E」が登場するのである。

見た目はBB-8と瓜二つ、しかし“ダークサイド”と思しきカラーリングのBB-9Eについて、今のところその詳細は明らかになっていない。どんな活躍を見せるのか、BB-8とどう違うのか、敵なのか味方なのかすらわからないのだ。ということは、見た目によらずBB-8よりカワイイ可能性も残されているということである。

R2-D2、BB-8、ポーグ、そしてBB-9E。新旧「カワイイ枠」が入り乱れる『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』で最も活躍するのは、一番の人気を獲得するのは、そしてグッズが一番売れるのはどのキャラクターなのだろうか。 蓋を開ければ、まさかここにイウォークも参戦するなんてことは……さすがにないよね……？

映画『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』は2017年12月15日より全国ロードショー。

Source: http://screenrant.com/star-wars-last-jedi-bb8-porgs/