現在のマーベル・コミックを築き上げたスタン・リーが、マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）を支えるスターたちを絶賛した。今後、さらに怒涛のラインナップが封切られるのを控えて、その顔ぶれに巨匠自らが改めてお墨付きを与えた形だ。

「生まれながらのアイアンマン」

11月中旬、アメリカで開催されたロードアイランド・コミコンに登場したリーは、ファンからの「MCUの俳優で（キャラクターに）最もなりきっているのは誰？」という質問に対して、ロバート・ダウニー・Jr.の名前を挙げている。

「あの男（ダウニー・Jr.）は生まれながらのアイアンマンだ。そうだろ？きっと彼が一番だよ。でも言っておかないとな、マーベルがキャスティングしてる俳優はみんな天才なのさ。たとえば現在（クリス・ヘムズワース）以上のソーは想像できないし、キャプテン・アメリカも彼以上はなかったよ」

また6月に開催されたデンバー・コミコンでは、これから本格登場となるトム・ホランド扮する新スパイダーマンを奇妙な形容で絶賛していた。

「彼（トム・ホランド）はすばらしいね。この間会ったんだけど、すごいよ、信じられない。スパイダーマンになれる生き物を作ったのかと思ったら、それがトムだったんだ。本当だよ！」

『スパイダーマン ホームカミング』（ジョン・ワッツ監督）で、監督の代理としてリーの出演シーンを撮影したジェームズ・ガン監督は、自らがホランドとリーを初めて引き合わせたと以前話していた。もっともその際には、リーはホランドに「みんなが君は素晴らしいって言うね。個人的にはそう思わないけど」とキツいジョークを口にしていたようだが……きっと本心では満足していることだろう。

MCUの“世代交代”には反対？

もっともマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、現在登場しているヒーローたちにも「いつか別の俳優が演じる時が来る」として、将来的な世代交代を否定していない。しかし、リーはキャプテン・アメリカとアイアンマンの世代交代にはとりわけ消極的なようで、今年8月にはこうコメントしている。

「彼ら（ダウニー・Jr.とクリス・エヴァンス）はあの役を演じるために生まれてきたんだと思う。できる限り演じ続けてくれれば、僕らはすごくラッキーだと思うよ。実際すべての人物が――ソーも、誰もかれもが完璧な配役だし、ずっと彼らとともにやれればと願ってるよ」

多くのヒーローを生み出した御大をもって“これ以上はない”と言わしめた配役だけに、世代交代が現実となれば、後任の俳優はもちろんマーベル・スタジオ自身も大変だろう。できるだけ長く多くのファンとスタン・リーを楽しませ続けてほしいものだが……。

sources: http://comicbook.com/2016/11/15/stan-lee-says-robert-downey-jr-was-born-to-be-iron-man/
http://comicbook.com/2016/06/19/stan-lee-raves-about-tom-holland-as-spider-man/
http://www.torontosun.com/2016/08/26/stan-lee-robert-downey-jr-and-chris-evans-should-never-quit-marvel
Eyecatch Image: http://www.ibtimes.com/robert-downey-jr-worlds-highest-paid-actor-thanks-avengers-age-ultron-being-hit-china-2039886