『スター・ウォーズ / 最後のジェダイ』ベニチオ・デル・トロの役柄が遂に明かされる ─ 敵でも味方でもない謎のスライサー、DJ

何となく、ハン・ソロっぽいような…？

名優ベニチオ・デル・トロが『スター・ウォーズ / 最後のジェダイ』へ出演することは大きな話題となっていたが、一方でその役どころは一切の謎に包まれていた。年季の入ったレザー・ジャケットの襟を立て、なんだか不機嫌そうにぶっきらぼうな顔を見せるスチール写真からは、どうもこの男は信用ならないような印象が掴めるばかり。他にわかっている事と言えば、このキャラクターは”DJ”と呼ばれている、ということだけだった。最も、この名すらも正式なものではなく、制作現場でそう通っている、というだけのようなのだが…。

Benicio Del Toro, a newcomer to the saga, plays the shifty character “DJ” #StarWarsTheLastJedi #StarWars #VanityFair pic.twitter.com/EGmazhVGWI

— Vahn (@ImTheFilmEditor) 2017年5月25日

「彼はヴィランです」──デル・トロはかつてインタビューでそう答えたと思えば、後の機会では「ヴィランかどうかはわかりません。皆はそう言っているけど、どうも彼らが読んだ脚本は僕のものと違うらしい」とも語っており、その正体をくらませていた。デル・トロ自身も「皆を闇の中に入れておくのは気分がいいですね。ちょっとくらい謎にしていた方がいいでしょう」と、スター・ウォーズ・ファンの関心を振り回すのをどこか楽しんでいる模様だった。

ちょっとの謎も謎にしておけないのがファンの性である。しかし、新たな情報を渇望するファンの元に、Entertainment Weeklyがついに掴んだ情報は、我々が放り込まれた闇の中に少しだけ明かりを灯した。デル・トロのキャラクターは正義でもなければ、ヴィランでもない…対なる関係を完全に脱した男なのである。

同誌が明かしたDJの紹介文によると、「謎めいた人物で、すり切れた服と無気力な態度には、尖った心とエキスパート・スキルが隠れている」という。フィン役のジョン・ボイエガは、そのスキルについて以下のように語っている。

「僕たちは暗号解読者を必要としていて、彼（DJ）は銀河一番の腕前なんです。残念ながら彼は危なっかしくて、カネになる仕事しかやらない。（ファースト・オーダーとレジスタンスの）どちら側にも付かない男です。」

スターウォーズの世界において、暗号を解読し、プログラムに潜入してハッキングを行うスキルを持つ人物は“スライサー（slicer）”と呼ばれる。DJは、スライサーとしての卓越したスキルを、特定の団体のために捧げるのではなく、あくまでも自分自身のために使うのだという。「彼は異なる意見を持っているんです。」ジョン・ボイエガは続ける。

「ある日はレジスタンスがファースト・オーダーを攻撃して、またある日はファースト・オーダーがレジスタンスを攻撃する。この戦争は終わらないんです。彼（DJ）は、その中で儲けを作ろうとしている。まったく信用ならない男ですよ。」

レジスタンスとファースト・オーダーのどちらにも加勢せず、あくまでも我が道で金儲けにひた走る…。なんとなく、反乱軍合流前のハン・ソロを彷彿とさせるDJ。彼は、フィンとローズ（ケリー・マリー・トラン）がカジノの街カント・バイト（Canto Bight）で繰り広げるミッションに力を貸すのだという。DJの人となりは、共演したケリー・マリー・トランの言葉がよく語っているだろう。

「彼のキャラクターとセットにいる時、虎と一緒にいるような気分でした。常に注視していなければいけないという。いつ、何をしでかすかわからない、まるで動物でした。」

私利私欲を貫く謎の人物。彼はヴィランなのかどうかという話に戻せば、ベニチオ・デル・トロのこの発言には、我々は現段階で口を閉じる他ない。

「ヴィランだと思うなら、そういうことでいいんじゃないですかね。」

映画『スター・ウォーズ / 最後のジェダイ』は2017年12月15日公開。

Source:http://ew.com/movies/2017/08/10/the-last-jedi-new-details-on-benicio-del-toros-devious-character/
http://www.etonline.com/movies/171971_benicio_del_toro_s_star_wars_might_not_be_what_you_think/
http://starwars.wikia.com/wiki/Slicer