今度の『バイオハザード』は完全独自ストーリー、「じゃあバイオである必要ないじゃん」に監督はどう答えた?【独自】
人気ゲームの新たなる実写映画『バイオハザード』でメガホンを取るザック・クレッガー監督は、単にシリーズの設定や固有名詞を借りるだけでなく、ゲームをプレイしている時の“感覚”そのものを映画に落とし込んでいる。筆者の単独インタビューで、その具体的なアプローチを明かした。
本作の舞台にはラクーンシティが登場し、T-ウイルスやアンブレラ社といったシリーズおなじみの要素も盛り込まれる。一方で、ゲームでお馴染みのキャラクターは登場しない、完全オリジナルストーリーだ。ややもすれば、「『バイオハザード』である必要がない」と揶揄される可能性もある。
しかし、クレッガー監督は胸を張って答える。「映画を観てもらえれば、なぜこれが『バイオハザード』なのかは分かると思います」と。
「映画のトーンやテンポ、ずっと付きまとう恐怖感、そしてあるシークエンスから次のシークエンスへと移っていく感覚、それぞれのロケーションに独自の脅威があるところも含めて、すべてゲームのDNAから取り入れています。」
ゲームプ体験を想起させる仕掛けも随所にあるという。主人公が扱う武器は、ゲームさながらに物語の進行とともに強力になっていく。
「最初はハンドガンで、そこからショットガン、マシンガンへと進んでいく。それに、弾薬の残量を常に気にしなければいけないし、リソース管理も必要になる。そういう要素は、すべてゲームから直接持ってきています。」

敵を倒すことだけでなく、「残りの弾薬で次の危機を乗り切れるのか」を考えながら進む緊張感は、「バイオハザード」シリーズを象徴するゲーム体験のひとつ。本作では、それを映画のドラマやアクションの構造として再現しているようだ。
さらにクレッガー監督が映画に取り入れたのが、ゲームにおける“セーフルーム”の感覚だ。恐怖と緊張が続くなか、敵に襲われない部屋へ逃げ込み、ようやくひと息つける。そんなシリーズならではの緩急も意識しているという。
「映画の中には、彼がようやく落ち着いて、ひと息つける瞬間が2、3回あります。そういう時間がないと、それ以外の場面のインパクトが十分に効いてこないと思うんです。だから、そういう瞬間は意識的に作っています。」
そのうちのひとつでは、主人公が入った部屋の机に、ゲームファンなら見覚えのある“タイプライター”が置かれているという。「そこでちょっとだけ、『ここなら安全かもしれない』と感じられる瞬間があるんです」とクレッガー監督。ゲームではセーブポイントとして馴染み深いアイテムを用いながら、プレイヤーがセーフルームに到達した時の安堵まで映像化しようとしているわけだ。
こうしたアプローチに、クレッガー監督は強い自信を見せる。
「もしこの映画を『バイオハザード』以外のタイトルで公開したら、みんな『これは『バイオハザード』の映画版じゃないか!』と言うと思いますよ。だから、何よりもまず、これは間違いなく『バイオハザード』なんです。」
キャラクターや物語をゲームから直接再現するのではなく、恐怖のリズム、ロケーションごとの脅威、武器の強化、弾薬とリソースの管理、そしてセーフルームで得られる束の間の安心感まで。クレッガー版『バイオハザード』、あの“プレイ感覚”を映画へそのまま翻訳する作品として仕上がった。
映画『バイオハザード』は2026年10月9日、日本公開。ザック・クレッガー監督と主演オースティン・エイブラムスへの単独インタビューはTHE RIVER公式YouTubeチャンネルで公開中だ。
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