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『バイオハザード』監督、iPhoneを使った映画作りの秘密を明かす ─ 「誰だって映画は作れます」

バイオハザード

映画『バイオハザード』(2026)で、まるでゲームをプレイしているかのような没入感を実現したザック・クレッガー監督。その独特なカメラワークの狙いと、iPhoneを駆使した映画作りの舞台裏を明かしている。

クレッガー監督は、Apple TVが公開した特別映像に登場。『バーバリアン』(2022)や『WEAPONS/ウェポンズ』(2025)で知られるホラーの名手が、恐怖演出へのこだわりと撮影準備の手法について語った。

「僕は怖がるのが大好きなんです」と切り出したクレッガー。「そして、怖がらせるという点で『バイオハザード』以上に優れたゲームはないと思います」と、原作シリーズへの愛情を示している。

監督によれば、自分たちの世代は映画やテレビと同じくらい、ビデオゲームから視覚的な感性を育んできたという。その経験を生かし、『バイオハザード』ではゲームプレイそのものを映画の映像表現に取り入れた。

「広角レンズを使い、主人公を画面の中央に配置します。主人公が移動すると、カメラはその背後にぴったりとついていく。彼が右を向けば、カメラも右を向く。カメラがどこを向くかは、彼の注意によって決まるんです。」

こうした撮影方法によって、観客が得られる情報は主人公が見聞きするものに限定される。クレッガーは「その効果として、キャラクターが情報を得るのと同じタイミングで観客も情報を得る、より没入感のあるホラー体験になると思います」と説明した。

クレッガーは以前にも、ゲームの視覚的な表現を映画に取り入れたことを語っていた。主人公の背後から追いかける三人称視点を採用し、キャラクターが未知の空間を発見する瞬間に、観客も同じものを見るよう設計したという。

意外にも、クレッガーが映像の構図やカット割りを事前に計画するために活用しているのは、日常的に持ち歩いているiPhoneだという。

「僕は準備を徹底するタイプなんです。iPhoneはいつも持ち歩いています。撮影監督と一緒にロケ地へ行って、Cadrageというアプリを使います。これは、さまざまなレンズの画角をシミュレーションできるアプリです。」

クレッガーはこのアプリを使い、撮影するシーンを細かく組み立てていく。どのカットからどのカットへつなぐのか、どのレンズを使い、画面に何を収めるのか。実際に撮影する前から、完成形を具体的にイメージしておくのだ。

さらに、アプリで撮影した参考画像を印刷し、スタッフと共有するという。

「このショットにはこのレンズを使う、画面にはこれが映る、と全員がわかるようにするんです。推測で進めることはありません。『WEAPONS/ウェポンズ』と『バーバリアン』では、すべてのカットを写真で絵コンテにしました。」

撮影時の即興に頼るのではなく、あらかじめ構図やカメラの動きを緻密に設計する。『バイオハザード』で描かれた、主人公の視線と連動するカメラワークも、こうした計画性を重視するクレッガーの演出哲学と通じるものだ。

もっとも、iPhoneはあくまで撮影計画のための道具。クレッガーは、身近なテクノロジーによって映画製作の可能性が広がっていることも強調する。

「今、皆さんのポケットに入っているもので、誰だって映画を作れるんです。必要なものは、そこに全部あります。」

『バイオハザード』は、オースティン・エイブラムス演じるごく普通の配達員ブライアンが、ラクーンシティで悪夢のような一夜を過ごすサバイバルホラー。原作ゲームの物語をそのまま映像化するのではなく、「もしゲームの世界に放り込まれたら」という体験を映画として再構築した作品だ。

クレッガーはTHE RIVERの単独インタビューでも、本作について「映画が始まって5分くらいするとアクセルを踏み込んで、そこから最後までほとんど止まらない」と説明していた。

今回の映像でも、クレッガーは観客に味わってほしい映画体験について、次のように締めくくっている。

「『バイオハザード』を観終えて劇場を出るとき、満足のいく結末が待っているジェットコースターに乗ってきたような気分になってもらえたらうれしいです。」

Source:Apple TV

Writer

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有馬 ノア

洋画好きが高じて、海外エンタメを中心に執筆。ロサンゼルス在住経験を活かし、映画・ドラマのニュースやカルチャーにまつわる話題を追いかけています。趣味は古着と映画ポスター集め。

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