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女の子と認めてもらえない子供描く、ドキュメンタリー『リトル・ガール』場面写真が一挙公開 ─ 世界各国で映画賞を総なめ

リトル・ガール
(C) AGAT FILMS & CIE – ARTE France – Final Cut For real – 2020

出生時に割り当てられた性別は“男性”、しかし、女の子として生きたいサシャ。観る者の心を震わせるドキュメンタリー『リトル・ガール』が、2021年11月19日(金)より日本公開される。この度、場面写真が一挙到着している。

サシャは、2歳を過ぎた頃から自身の“性別の違和感”を訴えてきたが、社会は彼女を“他の子ども”と同じように扱えずにいた。やがて7歳になってもありのままに生きることができない、不自由なサシャ。家族はそんな彼女の個性を支え、周囲に受け入れさせるため、学校や周囲へ働きかけるのだが……。本作はさまざまな社会の壁に阻まれながらも、まだ幼く自分の身を守る術を持たない彼女の幸せを守るために奔走する家族と、サシャの“ゆずれない闘い”を映し出した心震えるドキュメンタリーだ。

公開された場面写真は、サシャの何気ない日常を繊細な映像で切り取ったもの。女の子用の衣装を着ることができなくても、大好きなバレエのために一途にレッスンに励む姿のほか、シャボン玉で遊んだり、新しく買ってもらった水着で海に遊びに行ったり、お人形で遊んだり。子供らしい姿を見せると同時に、大人びた表情も覗かせる、いずれも彼女自身の魅力の詰まったシーンである。

本作の監督を務めたのは、これまでも社会の周縁で生きる人々に光をあてた作品を撮り続け、カンヌやベルリンをはじめ、世界中の映画祭で高く評価されているセバスチャン・リフシッツ。トランスジェンダーのアイデンティは肉体が成⻑する思春期に芽生えるのではなく、幼少期で自覚されることについて取材を始めていた過程で、サシャの母親カリーヌに出会い、この作品が生まれた。

ベルリン国際映画祭での上映後、モントリオール国際ドキュメンタリー映画祭のピープルズ・チョイス賞や、シカゴ国際映画祭国際ドキュメンタリーコンペティション部門のシルバー・ヒューゴ賞など、世界中で様々な映画賞を受賞。また、コロナウィルス感染の影響により劇場が封鎖されたフランスでは、2020年12月にTV局「ARTE」にて放送され、視聴者数1,375,000人、その年のドキュメンタリーとしては最高視聴率(5.7%)を獲得した。

オンラインでも、28万回以上の再生数を記録するなど大きな反響を呼び、ドキュメンタリストとして確かな地位を築いたリフシッツ監督の洞察に満ちた繊細なカメラは、家族の喜びの瞬間、直面する多くの課題を捉え、幼少期の“性別の揺らぎ“に対する認知と受容を喚起する貴重なドキュメンタリーとなった。

『リトル・ガール』は、2021年11月19日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。

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THE RIVER編集部THE RIVER

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