『ボヘミアン・ラプソディ』に続け?マイケル・ジャクソンやマドンナなど、今後のミュージシャン伝記作注目12本

The Show Must Go On! クイーンのフロントマン、フレディ・マーキュリーの激動の人生を描いて大ヒットを記録した『ボヘミアン・ラプソディ』(2019)に続けと言わんばかりに、ハリウッドでは現在、有名ミュージシャンやバンドの伝記映画・ドラマ企画が続々と立ち上がっている。
誰もが知る有名ミュージシャンの人生が映画化されるとあれば、そのアーティストのファンはもちろんのこと、多くの関心を集めることができる。名曲を使用できれば、『ボヘミアン・ラプソディ』のライブシーンのように胸躍る演出もできる。それに伝説的なアーティストとは、得てしてドラマチックな人生を歩んでいるものだ。『ボヘミアン・ラプソディ』や『ロケットマン』、『ジュディ 虹の彼方に』などは、ミュージシャンの伝記とハリウッドとの相性の良さを華々しく証明してみせた。
今後、世界中の音楽ファンはどんな伝記映画・ドラマに期待できる?この記事では、現時点で伝えられている情報を先取りで総まとめ。楽しみな企画を見つけたら、さっそく楽曲をプレイリストに追加して、いつか公開される日まで期待を高めて待つとしよう(ちなみに記事内で紹介しているYouTube動画はそれぞれのアーティストの公式ミュージックビデオやライブ映像で、映画・ドラマ企画とは関係ないのであしからず)。
マイケル・ジャクソン
まずはじめにご紹介したいのは、説明不要のキング・オブ・ポップ、マイケル・ジャクソンの伝記映画企画。マイケルの幼少期や「ジャクソン5」時代から、ポップスターとしての躍進、そして少年への性的虐待疑惑や訴訟の問題が撮り沙汰された晩年までを描く内容になるとのこと。マイケルの人生を美化して描く脚本ではないと伝えられている。
この企画を進めているのは、『ボヘミアン・ラプソディ』でもプロデュースを務めたグレアム・キング。マイケル・ジャクソンの生涯を映画化する権利、およびマイケルの全楽曲を映画に使用する権利を獲得しているという。脚本は『アビエイター』(2004)や『007 スカイフォール』(2012)などのジョン・ローガンが執筆する。
2019年11月に初報が伝えられたが、続報はなかなか聞こえてこない。気になるのは、一体だれがMJを演じるかということだ。Who’s Bad!
マドンナ
キング・オブ・ポップに続いては、今なお現役のクイーン・オブ・ポップ、マドンナも自らの伝記映画に乗り出している。自分自身は出演しない意向のものの、セルフ監督&共同脚本を務めるという。自分の物語を自分で撮るだなんて、さすがはマドンナ。映画ではマドンナがトップチャートを席巻していく成長劇が描かれるとのことだ。
キャリア形成前のマドンナといえば、19歳の頃にわずか35ドルを手に、何の行くあてもないままニューヨークに旅立ち、タクシー運転手に「この街で一番華やかな場所へ行って」と伝えてたどり着いたタイムズスクエアにて「神よりも有名になる」と誓ったというエピソードなどが知られる。その後、数々の苦難を乗り越えて世界的スターとなるサクセスストーリーが描かれることとなりそうだ。
共同脚本は『JUNO/ジュノ』(2007)のディアブロ・コーディ。マドンナ本人ほか、製作にはMCU版『スパイダーマン』シリーズや『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)エイミー・パスカルも加わる。配給は米ユニバーサル・ピクチャーズ。
ホイットニー・ヒューストン
「オールウェイズ・ラヴ・ユー」「アイ・ハヴ・ナッシング」など数々の名曲で知られ、2012年にそのステージを天国に移した歌姫ホイットニー・ヒューストンの伝記映画『 I Wanna Dance With Somebody(原題)』も進行中。既にホイットニー役としてナオミ・アッキーのキャスティングも決定している。
期待が高まることに、『ボヘミアン・ラプソディ』でも脚本を手掛けたアンソニー・マクカーテンが製作と執筆を担当。物語についてアンソニーは「無名時代からスーパースターまでの旅路を追及しながら、空前絶後の偉大な女性R&Bポップアーティストの人生と音楽を、楽しくエモーショナルで感動的に祝福したもの」と表現している。 劇中では、ホイットニーが生み出した数々の名曲が披露されるという。監督は気鋭のフィルムメーカー、ステラ・メギーだ。
ちなみにホイットニーの関連作品といえば、彼女の素顔に迫るドキュメンタリー『ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~』が2019年1月に日本公開されている。
プリンス
『ボヘミアン・ラプソディ』がヒットを記録している最中に報じられたのが、プリンスの映画。もっとも、こちらはプリンスの伝記映画ではなく、オリジナル脚本のミュージカル作品になるということだから、感覚としてはABBAの『マンマ・ミーア!』に近いかもしれない。そもそもプリンスには、既に自伝的映画『プリンス/パープル・レイン』(1984)が存在する。この度の映画のエグゼクティブ・プロデューサーを担当するのは、プリンス財団のエンターテインメント・アドバイザーであり、ジョン・レジェンドやレディー・ガガらを世に送り出したトロイ・カーター氏。