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【ネタバレ】『NOPE/ノープ』「ゴーディ 家に帰る」チンパンジーの惨劇シーン、メイキング映像も怖い

NOPE/ノープ
©2021 UNIVERSAL STUDIOS

『ゲット・アウト』(2017)『アス』(2019)のジョーダン・ピール監督による最新作『NOPE/ノープ』には、メインプロットとは別に、元子役のリッキー・“ジュープ”・パークと、彼が子どもの頃に出演したシットコム番組「ゴーディ 家に帰る」をめぐるサブプロットがある。この番組の収録中に起こった事件は、映画の冒頭のほか、劇中でもたびたび言及・反復される重要な出来事。

このたび米国では、この事件のシーンの舞台裏を明らかにするメイキング映像が公開された。

この記事および映像には、映画『NOPE/ノープ』のネタバレが含まれています。

米Bloody Disgustingが入手したのは、『NOPE/ノープ』より、「ゴーディ 家に帰る(Gordy’s Home!)」の撮影中にゴーディ(としてキャスティングされていたチンパンジー)が大暴れするシーンのメイキング映像だ。1998年、ジュープが出演していた「ゴーディ 家に帰る」のとあるエピソードでは、家族の面々がゴーディにプレゼントを贈る。そこでゴーディはさんざん笑いものにされるのだが、風船の割れる音を聞くやいきなり暴れ始め、共演者に次々と襲いかかるのだ。

この映像では、CGのチンパンジーではなく、そのムーブメントを担当した俳優テリー・ノタリーがセットで実際に演じている様子が収められている。テリーはゴーディと同じ衣裳を着て、顔や手を血糊の赤に染め、まさしく獰猛なチンパンジーそのものとなっているのだ。完成版ではCGに置き換えられているが、その動きがテリーのものをそのままコピーしていたことがわかるだろう。このままでもじゅうぶん怖い。

重責を担ったテリー・ノタリーは、長年にわたりモーションキャプチャーやスタントを自ら演じ、俳優への指導も務めてきた人物。『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)のコング役、『猿の惑星』3部作のロケット役のほか、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)ではサノスの手下カル・オブシディアン役を演じ、思春期を迎えたグルートのモーションキャプチャーも担当した。『野性の呼び声』(2020)では犬のバック役として、あのハリソン・フォードの相棒にも扮している。

なお、この映像は米国でリリースされた『NOPE/ノープ』デジタル版の特典映像「TERRY ATTACK」の一部。同じく米国で10月に発売されるソフト版には約1時間の特典映像「SHADOWS: THE MAKING OF NOPE」が収録されており、こちらではメイキング映像や未公開映像を通じて本作の“意味”が明かされるとのこと。日本国内盤も同じ仕様でリリースされることを祈るほかない。

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Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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