Menu
(0)

Search

トム・クルーズ特殊メイクRTA、ストップウォッチ作戦で6時間から1時間に短縮成功 ─ 「無理です」→「短くする、という話なら?」

DIGGER/ディガー
(C) 2026 WBEI and Legendary

スクリーンで別人に変身するための特殊メイクには、数時間以上を要するのが常識だ。これまで数々の映画スターが、長時間のメイクアップに耐えながら名演を披露してきた。

その常識を覆した男がいる。トム・クルーズだ。最新作『DIGGER/ディガー』で、石油採掘会社CEOで大富豪のディガー・ロックウェル役を演じたトムは、当初は6時間かかった特殊メイクをわずか1時間に縮めることに成功したという。

ポッドキャスト「New Heights」に登場したトムは、多忙なスケジュールのなかで最高のコンディションを発揮するため、特殊メイク作業の効率化に本気で取り組んだことを明かしている。

「計算するんです。僕はいつも、“自分の1日はこうだ”と考える。1日24時間で、睡眠はこれくらい必要。だから、自分のすることをとことん効率的に、無駄なくこなす方法を考えます。自分が常に最高の状態をキープするためです。一日中、ずっとピークの状態でいるためにはどうすればいいのか。」

特殊メイクに6時間かかり、睡眠時間を最低6時間取るとする。「もっと寝るべきだ、といつも言われていますけど」とトムは笑いつつ、「そうすると残りは12時間ですが、撮影は1日12時間あるんです」と話した。特殊メイクを落とすのに、さらに2時間かかる以上、これでは1日24時間あっても足りないことになる。

トムが試みたのは、特殊メイクの作業場にボードとマーカーを用意し、ストップウォッチを持ったスタッフを配置することだった。トムは、メイクアップのチームに「撮影が終わるころには、6時間を1時間以内にする」と宣言したという。

DIGGER/ディガー
(C) 2026 WBEI and Legendary

特殊メイクを担当したのは、『スマッシング・マシーン』(2025)や『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(2017)などを手がけ、アカデミー賞に輝くカズ・ヒロ。もっともメイクアップのチームは、トムの提案を受けて、「絶対に無理だ」という反応を示したという。

「だから僕は、“無理だ”と言ったら絶対にできないと話しました。そう言っているかぎりは、まず不可能だと。そこで、“少しくらいは短くできるかもしれない、という話なら合意できますか?”と言ったんです。(特殊メイクの)パーツをひとつつけるたびに時間を計り、何度も試行錯誤しました。」

そして、この取り組みは実際に成功したのだという。「みんなが驚いていました。彼らは気づいていなかったし、急いですらいなかったんです」とトムは語る。

まさに常識を疑い、規格外れの仕事を続けてきたトムならではの方法だが、これは日頃から仕事に取り組む姿勢そのものだという。「僕はシステムの中に入り、研究して、もっと良くなる方法、もっと効率的にやる方法を考えるのが好きなんです」と話した。

「自分が作る映画でも、“どうすればもっと良くなる?”、“どうすればもっといい準備ができる?”と考えています。監督のため、編集のため、共演者やスタッフのために、スタジオのために。いろんなことを研究し、“もっと良いやり方があるんじゃないか”と考えるんですよ。」

『DIGGER/ディガー』は、トムと『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(2014)『レヴェナント:蘇えりし者』(2015)のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督が初タッグを組む完全オリジナル作品。トム演じる石油採掘会社のCEOディガー・ロックウェルは、利益を追求するため地球を滅亡の危機に陥れてしまい、大統領から事態の収拾を命じられるが……。

DIGGER/ディガー
(C) 2026 WBEI and Legendary

映画『DIGGER/ディガー』は2026年10月9日(金)全国公開。

▼ トム・クルーズの記事

    Source: New Heights

    Writer

    アバター画像
    稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

    「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

    Ranking

    Daily

    Weekly

    Monthly