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『ボヘミアン・ラプソディ』もっと楽しむエピソード集 ─ ラミ・マレックの役づくり、『ロケットマン』とのリンク構想、舞台裏事情など

ボヘミアン・ラプソディ
© 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation, Regency Entertainment (USA), Inc. and TSG Entertainment | Finance LLC in the U.S. only. © 2018 Twentieth Century

舞台裏の監督降板騒動

実は『ボヘミアン・ラプソディ』は、大きな製作トラブルに見舞われた作品だった。2017年12月、監督としてクレジットされているブライアン・シンガーが20世紀フォックスによって解雇されたのだ。理由はシンガーが撮影現場に現れなくなったからだとも、出演者やスタッフがシンガーの振る舞いに耐えきれなくなったからだとも、主演のラミ・マレックとシンガーが衝突を繰り返したからだともいわれている。

いずれにせよ、シンガーはプロジェクトを去り、後任者として『イーグル・ジャンプ』(2016)のデクスター・フレッチャーが就任した(ただしクレジットは「製作総指揮」)。プロデューサーのマシュー・ヴォーン、フレディ役ラミ・マレックからの要請を受け、フレッチャーは急遽仕事を引き受けた。当時、フレッチャーはエルトン・ジョンの伝記映画『ロケットマン』の撮影準備中。タイトなスケジュールの中、本撮影のラスト3分の1を手がけ、編集作業の一部に携わり、なんとか作品を完成に導いた。

報道によれば、フレッチャーが撮影したのは「Another One Bites the Dust」「We Will Rock You」のレコーディングシーンのほか、フレディが誕生日を家族と祝う場面。また、ジョン・ディーコン役のジョゼフ・マゼロは「(フレッチャーが)映画の冒頭近く、楽しいシーンをたくさん撮ってくれた」とも証言している。

ボヘミアン・ラプソディ
© 2018 Twentieth Century Fox

残念ながらフレッチャーは『ロケットマン』のために編集作業の途中で企画を離れたが、自身は「本当に大切だったのは、出来上がっているものをきちんと観て、その一部になることだった」と語っている。「何かを変えるとか、一から作り直すとかってことではなく、達成されたことを無視せず、そして傷つけないことが大事だったんです」。

ちなみに、ラミとシンガー監督の間に確執があったことは明らかで、映画公開後の2019年2月、ラミは「ブライアンとの経験は楽しいものではありませんでした」と語っている。「ブライアン・シンガーは解雇されたのです。誰も予想できなかったと思いますが、僕はそうなるべきだと思っていました」。

『ロケットマン』にラミ・マレック登場のアイデアあった

『ボヘミアン・ラプソディ』の最終監督を務めたデクスター・フレッチャーは、その後、自らが手がけたエルトン・ジョンの伝記映画『ロケットマン』にラミ・マレック演じるフレディ・マーキュリーを登場させる演出を検討していたことを認めている。

「ある時、こんなアイデアがありました。エルトンが母親とレストランにいる時、ジョン・リードとフレディが別のテーブルにいて、互いに手を振る。凄いことになっていたでしょうけど、実現はしませんでした。少しやり過ぎになっていたでしょう。シネマティック・ユニバースを作りたいわけじゃないですから!」

ロケットマン
『ロケットマン』©2018 Paramount Pictures. All rights reserved.

もっとも、『ボヘミアン・ラプソディ』と『ロケットマン』には共通点がある。エルトンとフレディ、双方のマネージャーだったジョン・リードは両作に登場しているのだ。リードは1970年代からエルトンと公私にわたる付き合いを始め、1998年までマネージャーを担当。その途中、1975年〜1978年にはクイーンのマネージャーを務めていたのだ。ちなみに『ボヘミアン・ラプソディ』ではエイダン・ギレン、『ロケットマン』ではリチャード・マッデンがジョン・リードを演じている。

なおエルトン・ジョンは、フレディの逝去を受けて、「信じられないほど革新的な歌手、バンドのフロントマンでした。僕の大親友で、彼と出会えたことは恵みでした。とても面白くて、並外れていて、それにすごく優しかった」「ユーモアのセンス、並外れたセンスがありました。ライブ・エイドのステージはまさに圧巻でした」との声明を発表。1992年4月20日に開催されたフレディの追悼コンサートでは、ガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズと「ボヘミアン・ラプソディ」を、ブラック・サバスのトニー・アイオミと「ショウ・マスト・ゴー・オン」を、ともにクイーンの演奏によって歌いあげている。

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THE RIVER編集部
THE RIVER編集部THE RIVER

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