稲垣 貴俊【ネタバレ】『アベンジャーズ／エンドゲーム』ラスト、重大シーンがカットされていた ─ 内容と削除理由を監督が語る
なぜ削除されたのか？
トニーが娘の成長した姿に出会い、早くに死んでしまったことを赦されて安心する。観るまでもなく重要な場面のように思えるが、なぜカットされることになったのか。ジョー監督は「心に響くアイデアでしたが、そもそも非常に複雑な映画ですし、アイデアの数が多すぎるように感じたんです」と語っている。またアンソニー監督いわく、映像を編集した結果、狙った効果が得られなかったことも決め手となったようだ。
「テスト試写の観客に見せたところ、すごく混乱されてしまいましたね。また、大人になったモーガンに感情の繋がりを持てないことに気づいたんです。情緒のレベルでこちらに届いてこなかった、共感できなかったんです。」
このエピソードは、アイデアだけなら重要なシーンを、さまざまな理由から「削除した方がよい」と判断した、映画製作の興味深い側面を語っているものだ。おそらく未来のモーガンがカットされたことで、トニーが指を鳴らしてから息を引き取るまでの展開も一部変更されたことだろう。ペッパーやピーター・パーカー、ローディがトニーに語りかけるくだりや、トニーが娘の言葉を借りて「3,000回愛してる（I love you, 3000）」と口にするビデオメッセージは当初から脚本に存在したのか。それとも再撮影によって、なんらかの変更が加えられていたのか……。
いずれにせよトニーと未来のモーガンが出会うシーンがあると聞けば、それが監督の狙い通りの仕上がりではなかったとしても、なんとか観てみたいと思うのがファンの心情である。いずれブルーレイに収録されることを願うばかりだ。
映画『アベンジャーズ／エンドゲーム』は2019年4月26日（金）より全国公開中。
『アベンジャーズ／エンドゲーム』公式サイト：https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html
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Sources: HSC, Comicbook.com, Weekly Us
