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タランティーノ「ブラピをガッカリさせてしまった」 ─ 『ワンハリ』新作、フィンチャー起用の喜びを語る

Photo by THE RIVER

「この映画を僕が作らないと決めたとき、彼を本当にガッカリさせてしまった。申し訳なく思っていました」とクエンティン・タランティーノは言う。

タランティーノ脚本&デヴィッド・フィンチャー監督の異色タッグによる、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)の新作映画『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』の実現経緯を、フィンチャーとタランティーノが英Empireの対談で明かした。

本作は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でブラッド・ピットが演じたクリフ・ブースの新たな冒険を描く物語。タランティーノは脚本を書き上げていたが、自身の監督作として製作することを見送った。このことで大きく落胆したのは、この役柄を再演できないと悟ったピットだったという。

フィンチャーは言う。「僕たちには共通の友人がいて、彼はクリフ・ブースを再び演じられないことに落ち込んでいました」

「彼が“この脚本を読んでみたい?”と聞いてきたので、“ぜひ”と答えたら、“本当に読みたいの?”と。だから、“許可がない限りは読まないよ”と言ったら、彼が戻ってきて、許可を取ったと言うんです。」

一方のタランティーノは、ピットからフィンチャーの起用を提案されて「腰が抜けるほど驚いた」と語る。「“本当なのか? 興味を持ってくれるのか? もちろんだ、ぜひ脚本を読ませてあげてほしい”と。フィンチャーが脚本のどこに惹かれたのかを知りたかったんです」

デヴィッド・フィンチャー
デヴィッド・フィンチャー Photo by Raph_PH https://www.flickr.com/photos/raph_ph/53255467798/ Remixed by THE RIVER

脚本を読んだフィンチャーはたちまち惚れ込み、この映画を手がけることを決意。タランティーノはフィンチャーとの面会について、最初は「美女を口説き落としてベッドに誘おうとしている男みたいだった」と独特の言い回しで振り返る。「余計なことを言って、すべてを台無しにしないようにと必死でした」

今回、タランティーノは自らの脚本をフィンチャーが監督することに「興奮していた」と話す。

「脚本家として多くの評価を受けてきたけれど、いまだに僕は、自分のためだけに脚本を書いている監督だと思われている気がするんです。デヴィッドほどの監督が、僕の本を撮るために人生の1年半を費やしてくれるなんて、最高だと思いました。そのことが脚本の力を証明してくれたんです。ブラッドが信頼する監督に脚本を持っていき、その監督が気に入ってくれた。本当に素晴らしいことです。」

ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース
THE FURTHER MIS-ADVENTURES OF CLIFF BOOTH. Brad Pitt as Cliff Booth in THE FURTHER MIS-ADVENTURES OF CLIFF BOOTH. Cr. Courtesy of Netflix © 2026

ピットとは『セブン』(1995)『ファイト・クラブ』(1999)『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008)に続いてのタッグとなったフィンチャーも、ピットのクリフ・ブース役への思い入れを語っている。

「彼は本当に熱中していました。俳優のほうが、(監督である)僕よりも役柄をはるかに理解しているという経験は初めてです。彼の理解に異議を唱えることもありましたが、この新たな物語については僕がより知っているけれど、クリフという人物のことはブラッドが知っている。だから、僕があれこれと矢継ぎ早に問いかけても、彼は揺るぎませんでした。」

Netflix映画『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』は、2026年11月25日(水)〜12月10日(木)にIMAX限定公開。12月23日(水)よりNetflixで独占配信される。

Source: Empire

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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