稲垣 貴俊ライアン・レイノルズ主演、ゲームの背景キャラだと気づいた男描く『フリー・ガイ』米公開延期 ─ ウェス・アンダーソン最新作も
ライアン・レイノルズ主演、自分がゲームの背景キャラだと気付いてしまった男を描く映画『フリー・ガイ』の米国公開日が、2020年7月3日から12月11日に延期された。米ウォルト・ディズニー・カンパニー／20世紀スタジオが発表した。日本公開日は2020年8月14日と告知されているが、こちらにも影響が生じる可能性が高そうだ。
新型コロナウイルス（COVID-19）の影響を受け、現在のハリウッドでは、スタジオ各社が初夏以降の作品について公開延期を続々と決断している。ワーナー・ブラザースは『ワンダーウーマン 1984』を、ソニー・ピクチャーズは『モービウス』『ゴーストバスターズ／アフターライフ』を、ユニバーサル・ピクチャーズは『ワイルド・スピード／ジェットブレイク』を、パラマウント・ピクチャーズは『トップガン マーヴェリック』を延期すると発表しているのだ。
『フリー・ガイ』は、自分がオープンワールドゲームで銀行窓口係のNPC（ノンプレイヤーキャラクター）だと気付いてしまった主人公、ガイの物語。ルール無用、暴力にあふれた街で、毎日強盗に襲われているガイは、退屈な日常に疑問を抱き、ある日ついに強盗に反撃。奪った眼鏡を掛けてみると、今まで見えていなかったアイテムやミッション、謎の数値が街中に隠されていたことを知る。監督は『ナイト ミュージアム』シリーズや「ストレンジャー・シングス」のショーン・レヴィが務め、共演者には「キリング・イヴ／Killing Eve」ジョディ・カマー、映画監督・脚本家・俳優として活躍するタイカ・ワイティティらが揃った。
またサーチライト・ピクチャーズは、ウェス・アンダーソン監督の最新作『The Fresh Dispatch（原題）』の米国公開も2020年7月24日から10月16日へと延期することを決定。こちらは20世紀フランスの架空の街を舞台に、アメリカ発の新聞社「The French Dispatch」の記者たちを描く物語。新聞記事を模した3つのエピソードで構成されており、出演者にはベニチオ・デル・トロ、ジェフリー・ライト、ティモシー・シャラメ、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントン、エイドリアン・ブロディ、オーウェン・ウィルソン、ビル・マーレイ、レア・セドゥ、マチュー・アマルリックらオールスターキャストが揃った。
このたびディズニーは、ベストセラー小説『アルテミス・ファウル』シリーズを実写映画化した『アルテミスと妖精の身代金』の米国公開を見送ることも発表している。同作はDisney＋にて配信されるが、諸外国での対応については告知されていない。同作はケネス・ブラナーが監督を務め、ジョシュ・ギャッドやジュディ・デンチも出演する話題作だったが、もともとは2019年夏に米国公開予定だったところ、2020年5月29日まで大幅な延期となっていた。新型コロナウイルスによる一連の見直しの中、ディズニーが劇場公開を断念するのは本作が初めてだ。
現時点で、ピクサー作品『ソウルフル・ワールド』、スティーヴン・スピルバーグ監督による名作ミュージカルの再映画化『ウエスト・サイド・ストーリー（原題）』（20世紀スタジオ）、マット・デイモン＆ベン・アフレック＆アダム・ドライバー共演『The Last Duel（原題）』（サーチライト・ピクチャーズ）については、それぞれ6月19日・12月18日・12月25日から米国公開予定は変更されていない。そのほか、『X-MEN』スピンオフ映画『ニュー・ミュータンツ（原題）』、エイミー・アダムス＆ゲイリー・オールドマン＆ジュリアン・ムーア共演のスリラー『ウーマン・イン・ザ・ウインドウ（原題）』、サーチライト・ピクチャーズ製作『The Personal History of David Copperfield（原題）』、同じくサーチライト発のホラー映画『Antlers（原題）』については公開日未定のままとなっている。
Source: Variety, Deadline, The Hollywood Reporter
