ハリウッド映画『過労死』予告編 ─ 日本が超大国となった架空世界のモダン・サムライ映画、『ジョン・ウィック』製作陣が手がける

ジャパンの悪しきトラディッショナル「過労死」が、ハリウッドでアクション映画化された。『ジョン・ウィック』シリーズ監督のチャド・スタエルスキが製作を務める新作映画『KARŌSHI(原題)』の予告編が、公開された。日本の企業文化やサムライの伝統を題材とする近未来アクションスリラーで、平岳大や笠松将ら日本人俳優も出演する。
舞台は、企業への忠誠心や文化的な伝統が人々の日常生活を形作っている近未来のマンハッタン。ある従業員の死をきっかけに、謎めいた部外者が巨大企業に潜入する。そこで彼が目にするのは、洗練された企業イメージの裏に隠された暴力的なシステムだった。
登場するのは「イキガイ・テクノロジー」というすごい名前の企業。平岳大演じる同社の代表者が「弊社は皆様の現代的な生活づくりをお手伝いします」「弊社従業員の日々の献身ぶりを讃えたいと思います」と綺麗事を語る一方、笠松将が演じる若き社員がビル屋上から身を投げる……。『ブレードランナー』や「エイリアン:アース」を彷彿とさせる、誇張されたサイバー和洋折衷都市を舞台に、『ジョン・ウィック』譲りのチャンバラアクションが炸裂する。

本作では、日本が世界的な超大国となり、欧米にも日本の文化や通貨が浸透した架空の近未来世界が描かれる。監督・脚本のタカシ・ドシャーは予告編の発表イベントで、1980年代の日本企業から着想を得たと説明。「当時と同じように日本企業が影響力を持ち続けていたら、私たちのデザインやテクノロジー、企業文化はどう変わっていただろうか?」という発想から世界観を構築したという(日本企業の国際的な影響力低下を逆説的に捉えているようで、何だか虚しい)。

ドシャー監督は本作を「反企業的な企業映画」と表現。お気に入りのサムライ映画の中には、武士の制度や封建社会を批判する「反サムライ的なサムライ映画」があると語り、本作にも同様の批評的な視点を取り入れていることを示唆した。日本文化への敬意だけでなく、その負の側面にも切り込む作品となりそうだ。

主演は『パスト ライブス/再会』(2023)のテオ・ユ。共演には「1883」のイザベル・メイ、『ウィキッド ふたりの魔女』シリーズのシンシア・エリヴォ、「ブレイキング・バッド」のジャンカルロ・エスポジート、「推定無罪」のビル・キャンプが名を連ねる。日本からは「SHOGUN 将軍」の平岳大、「TOKYO VICE」の笠松将も参加する。

監督・脚本のタカシ・ドシャーは、『Only(原題)』(2019)などで知られるフィルムメーカー。スタエルスキとは、日本を舞台とする人気ゲーム『Ghost of Tsushima』のハリウッド実写映画化企画でも協業しており、同作の脚本家に起用されたことが伝えられている。『KARŌSHI』では、スタエルスキ率いる87Eleven Entertainmentが製作を担い、ジェイソン・スピッツ、アレックス・ヤング、ネイサン・カハネもプロデューサーとして参加する。

本作については、2025年にシンシア・エリヴォの出演が判明し、2026年6月には平岳大や笠松将らを含むキャストと米国公開日が発表されていた。当初の米国公開予定日は2027年1月29日だったが、現在は2月5日に変更されている。

映画『KARŌSHI(原題)』は2027年2月5日に米国公開予定。日本公開は未定。
▼ チャド・スタエルスキの記事
Source:Lionsgate Movies, Inverse






























