スパイダーマン『クローン・サーガ』実写ドラマ化へ ─ 「スパイダー・ノワール」のPrime Videoで配信
『スパイダーマン』コミック史上屈指の大長編にして賛否両論を招いたシリーズ「クローン・サーガ」が、Prime Videoにて実写ドラマ化に向け発注間近まで進んでいることがわかった。米Deadlineが報じた。
本作は、マーベル・コミックの「クローン・サーガ」、なかでも1990年代に展開された第2次クローン・サーガを下敷きとするもので、「アメリカン・ボーン・チャイニーズ 僕らの西遊記」のクリエイター、ケルヴィン・ユーが脚本を手がける。
原作「クローン・サーガ」は、ピーター・パーカー=スパイダーマンと、彼の遺伝子から生み出されたクローンたちをめぐる物語。ピーターと同じ遺伝子を持つベン・ライリーは、のちにヒーロー“スカーレット・スパイダー”として活動する一方、ケイン・パーカーはピーターの不完全なクローンとして登場する。とりわけ1990年代の第2次クローン・サーガでは、「本物のピーター・パーカーは誰なのか」というアイデンティティの混乱が物語の大きな軸となった。
ただし、原作コミックをそのまま実写化する作品にはならない可能性が高い。判明した情報は現段階で食い違っており、ある情報筋によれば、ベンとケインが自分たちがクローンであることを知り、そのアイデンティティに向き合いながら別のクローンたちと対峙する物語になるという。一方では、そもそも2人の「クローン」という出自自体が変更され、新たなアイデンティティが与えられる可能性も伝えられている。
90年代の物語では一時、ベンこそが本物のピーター・パーカーで、それまで読者が追ってきたピーターの方がクローンだったという衝撃的な展開にまで発展したが、その後、この設定は覆され、ベンがクローンであることが改めて確定した。長大かつ複雑な物語として知られ、日本では重要エピソードをまとめた『スパイダーマン:クローン・サーガ・オリジナル』も刊行された。
実は「クローン・サーガ」の映像化には、トム・ホランドも以前から興味を示していた。『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)公開当時、ホランドは同ストーリーの実写化を熱望し、自分自身が複数のスパイダーマンを演じられるとして「僕は7役演じられますよ!」と冗談交じりに語っていた。もっとも、今回報じられたドラマ企画にホランドやMCU版ピーター・パーカーが関与するとの情報はない。
今回の新シリーズは、ニコラス・ケイジ主演「スパイダー・ノワール」に続く、Amazon MGM Studiosとソニー・ピクチャーズ・テレビジョンによる『スパイダーマン』関連ドラマ企画となる。「スパイダー・ノワール」は2026年5月にPrime Videoで配信されたものの、シーズン1をもって終了することが決定したばかりだ。
興味深いことに、「スパイダー・ノワール」でも主人公の名前はベン・ライリーだった。コミック版スパイダーマン・ノワールの正体はピーター・パーカーだが、実写版では権利上の事情からベン・ライリーに変更されている。
今回の「クローン・サーガ」企画では、コミックでベン・ライリーとして知られるスカーレット・スパイダー本人が改めて中心人物となることになるが、「スパイダー・ノワール」との関係性やキャストについては明らかになっていない。
製作総指揮にはユーのほか、「スパイダー・ノワール」や『スパイダーマン:スパイダーバース』シリーズのエイミー・パスカル、フィル・ロード&クリストファー・ミラーが参加する見込み。米国ではMGM+での放送後、Prime Videoで配信される計画だという。キャストや製作開始時期、配信時期は現時点で未発表。
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