YouTube不気味動画『マンデラカタログ』映画化決定 ─ スピルバーグが参加、『バックルームズ』ヒットに続くアナログホラー鉱脈

YouTube発のクリーピーパスタ/アナログホラーを映画化したA24『バックルームズ』の大ヒットを受け、ハリウッドが再びインターネット発ホラーの鉱脈に目を向けている。次に映画化されるのは、人気YouTubeホラーシリーズ『The Mandela Catalogue』。しかも今回は、スティーブン・スピルバーグ率いるAmblin Entertainmentが製作に参加する。
米Deadlineによると、本企画の映画化権を獲得したのは、スコット・ステューバー率いるUnited Artists、Amazon MGM Studios、そしてAmblin。11社による激しい争奪戦の末に権利を勝ち取ったといい、YouTube発ホラーがいよいよ映画スタジオにとって本格的な争奪対象となっていることがうかがえる。
『The Mandela Catalogue』は、アレックス・キスターが2021年にYouTubeで発表したアナログホラー・シリーズ。物語の舞台は、米ウィスコンシン州の架空の町マンデラ郡。そこには“Alternate(オルタネイト)”と呼ばれる、姿を変える不気味な存在が侵入している。オルタネイトは人間に酷似したドッペルゲンガーのような存在で、被害者を直接襲うというより、心理的に追い詰め、精神を破壊していく。テレビ、ビデオ、録音、警告映像といった古いメディアの質感を通じて恐怖を描くのが特徴だ。
いわゆるアナログホラーとは、VHS映像、公共放送、古い教育ビデオ、防災マニュアル、監視カメラ映像などの形式を用い、ノイズや歪み、低解像度の映像、無機質なナレーションによって不気味さを醸成するホラーの一ジャンル。『The Mandela Catalogue』もその代表的な作品のひとつとされ、公式エピソードだけで累計1億回以上の再生数を記録している。ファンの間では、作中に散りばめられた断片的な情報や宗教的モチーフ、隠された設定を読み解く考察文化も広がっている。
映画版では、原作者のキスター自身が監督を務め、タイラー・クリフトンと共同で脚本を手がける。スピルバーグとホリー・バリオがAmblin側のプロデューサーとして参加し、United Artistsのステューバーとニック・ネスビット、Paper Street Picturesのアーロン・B・クーンツらも製作に名を連ねる。
YouTube発ホラーの映画化は、もはや突発的な現象ではなくなりつつある。直近では、若手クリエイターのケイン・パーソンズによるYouTubeシリーズをもとにしたA24映画『バックルームズ』が大ヒット。ネット発の都市伝説やクリーピーパスタ、アナログホラーが、劇場映画の新たな鉱脈として注目されている。
この流れは自然でもある。YouTube発のホラー作品は、すでに熱量の高いファンコミュニティを抱えているだけでなく、短い動画の積み重ねによって独自の神話体系や考察文化を育てている。映画スタジオにとっては、既存の知名度とファンベースがありながら、長編映画として拡張する余地も大きい題材というわけだ。
特にアナログホラーは、低予算でも強いコンセプトと演出で恐怖を生み出せるジャンルだ。“粗さ”そのものが恐怖の源泉になるため、巨大なVFXやスター俳優に頼らずとも、観客の想像力を刺激できる。そこにハリウッドの製作体制が加われば、インターネット上で育った異様な空気感を、劇場映画のスケールで再構築できる可能性がある。
Source:eadline






























