『ワイルド・スピード』最終回、今も予算の調整中 ─ 「最高の形で完結させたい」と監督は意欲

『ワイルド・スピード』シリーズ最終章『Fast Forever(原題)』は、ルイ・レテリエ監督の続投こそ決まっているものの、本格始動に向けては依然として予算面の調整が必要なようだ。監督本人が、製作にあたって「興行収入の現実」に見合った予算にする必要があると明かした。
米The Hollywood Reporterのインタビューで語ったもの。前作『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(2023)から3年以上が経過するなか、レテリエはNetflix映画『The Last House(原題)』や『Liminal(原題)』など複数の作品を手がけてきた。『Fast Forever』を待ち続けるつもりなのかと尋ねられると、監督はシリーズへの思いを強調している。
「僕は『ワイルド・スピード』が大好きなんです。エンディングのアイデアを考えるためにも、本当に一生懸命取り組みました。このシリーズに参加できたことは、とても幸運でした。だから待ちきれない。でも同時に、待ってはいられないんです。監督というのは、じっとしているのが得意じゃないので。僕は監督をしなくちゃいけない。」
レテリエはこの間、ヨーロッパにスタジオを設立し、自身が携わるNetflixドラマ「Lupin/ルパン」の1シーズンを執筆・撮影したほか、『The Last House』と『Liminal』を監督し、さらに別の作品にも取り組んでいるという。それでも「このシリーズが大好きですし、できる限り最高の形で完結させられることを願っています」と語った。
では、レテリエが最終作を監督すること自体も現在は不確定なのか。インタビュアーから「現時点では“たぶん”ということですか?」と確認されると、本人は明確に否定した。
「いいえ、僕は契約しています。(企画が)進むなら、やります。今年は興行的に素晴らしい一年を迎えていますが、今は状況が違う。映画も変化したし、観客の好みも、興行収入も変化しました。だから、僕たちは予算上の必要性を興行収入の現実に合わせなければいけない。それは分かっていますし、問題ありません。みんながやっていることです。大丈夫ですよ。」
つまり、少なくともレテリエの監督契約そのものが白紙になったわけではない。一方、「企画が進むなら」との留保を付けたうえで予算問題に自ら言及していることからも、2028年3月の公開に向けて、製作条件を整える作業が続いていることがうかがえる。
これは、ここ最近伝えられている『Fast Forever』の状況とも一致する。『ファイヤーブースト』でエイムス役を演じたアラン・リッチソンは先ごろ、最終作について「あまりにもお金がかかりすぎる」と説明。「この世界が途方もなく巨大なものへ広がったという事実を尊重しながら、節度を示す方法」を製作陣が模索しているとして、本格撮影にはまだ入っていないことを明かしていた。
一方、企画のクリエイティブ面では前進も見られる。主演・プロデューサーのヴィン・ディーゼルは8月、マイケル・レスリーによる最新脚本を読み、「ここ数十年で読んだ最高の脚本」「今でも涙が止まらない」と絶賛したばかり。脚本が形になりつつある一方で、その内容をどの規模の製作費で映画化するのかが、いまひとつの大きな課題となっているようだ。
もっとも、予算問題は今回初めて浮上したものではない。2025年には、最終作の製作費をめぐってスタジオ側が慎重な姿勢を取っていると伝えられた後、ディーゼルがユニバーサル・ピクチャーズ幹部と共に「全てを計画し、解決した」と報告していた。それから公開日と正式タイトルも発表されたが、今回レテリエが改めて興行成績と予算のバランスに言及したことで、少なくとも製作規模については現在も慎重な調整が続いていることが分かる。具体的な最新予算額は明らかになっていない。
シリーズは『ファイヤーブースト』で世界規模のアクションへと膨張した一方、最終作ではロサンゼルスのストリート・レースへ原点回帰する構想が明かされている。故ポール・ウォーカーが演じたブライアン・オコナーも何らかの形で再登場させる方針だ。スケールを抑えながら20年以上に及ぶサーガのフィナーレとして成立させることができるか。レテリエ自身がエンディングの構想に深く関与していることも、今回改めて確認された。
『Fast Forever(原題)』は2028年3月17日に米国公開予定。日本公開情報は未定。
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Source:The Hollywood Reporter

























