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【特集】『アメイジング・スパイダーマン2』ハリー・オズボーン役デイン・デハーン、グリーン・ゴブリンでなくスパイダーマン役を狙っていた

映画『アメイジング・スパイダーマン2』(2014)で、主人公ピーター・パーカーの古い親友であり、その後グリーン・ゴブリンとしてスパイダーマンとグウェン・ステイシーを襲うハリー・オズボーンを演じるのは、1986年生まれの俳優デイン・デハーン。『アメイジング・スパイダーマン2』公開同年にはプラダの春夏メンズコレクションのモデルにも起用された美青年だ。この記事では、『アメイジング・スパイダーマン2』デイン・デハーンに焦点を当て、過去のインタビュー発言を元に本作におけるハリー・オズボーンのキャラクター性を掘り下げていく。

アメイジング・スパイダーマン2
c 2014 Columbia Pictures Industries, Inc. and LSC Film Corporation. All Rights Reserved. MARVEL and all related character names: c & ? 2017 MARVEL.

ハリー・オズボーン、ピーターとの哀しき友情

ハリー・オズボーンを演じたデイン・デハーンは、サム・ライミ版の『スパイダーマン』シリーズの大ファンだった。当時のインタビューでは「僕は(サム・ライミ監督の)『スパイダーマン』シリーズが大好きでしたし、やめてほしくなかった」とファン目線のコメントを残している。また、当初はハリー・オズボーン役ではなく、主人公のスパイダーマンことピーター・パーカー役のオーディションも受けていたとも語っている。スパイダーマンに出たかったし、スパイダーマンになりたかった」と打ち明けたデインは、スパイダーマン役のオーディションについて「誰でも受けると思いますよ」と笑う。

結果として、アンドリュー・ガーフィールドが演じることとなったスポーティなピーター・パーカーは『アメイジング』シリーズを現代的なヒーロー作品にし、またデインによるハリー・オズボーンも、脆く繊細なキャラクター像を器用に引き出せしていたと言えよう。

ハリー・オズボーンにとっての『アメイジング・スパイダーマン2』についてデインは、「ピーターと友情を交わし、友に忠義を誓いながらも、オズコープ社の後継者としてやっていかなければならない」という物語だと解説

「ハリーの初登場時、彼は高校を卒業したばかりで、ニューヨークに戻ってくる必要があったんです。オズコープ社とその財産、そして父(ノーマン・オズボーン)を助けるためにね。そこで幼馴染のピーター・パーカーと久しぶりに再会する。」

アメイジング・スパイダーマン2
c 2014 Columbia Pictures Industries, Inc. and LSC Film Corporation. All Rights Reserved. MARVEL and all related character names: c & ? 2017 MARVEL.

ハリーとピーターの再会のシーンに注目してほしい。父を失ったハリーは、かつての親友ピーターの前で気丈に振る舞おうと努める。やがて「いつもの調子」を取り戻すと、さりげなく贅沢自慢を挟みながら、それでもどこか寂しげで、ピーターの姿に安心しているような”か細さ”も見せる。演じたデインは、ハリーの人となりをよく理解している

ハリーは幸せをお金で買おうとするんです。幸せになるために、目に見えるモノに頼るんですよね。たぶん、髪型にもすごくお金をかけてると思うんですけど、それって馬鹿げてる。高いクルマ高い服も、それから虚しさも買っているんです。胸の中の混乱を、見て見ぬふりしているんですよね。生まれ持ったお金と権力で、ただ気持ちにフタをしているだけ。

数年ぶりに再会したハリーとピーターは、お互いの近況を報告し合う。デインが「理想としては、二人はまた友情関係をやり直したいと思っているんです」と語る通り、そこには確かに男の友情が存在している。しかし残念ながら、二人は格差と時間を埋められない。
ハリーが「彼女は出来たか?」と尋ねるシーンで、ピーターはハーバーデッキの手すりを乗り越える。整ったヘアスタイルに高級ブランドのサングラスとスーツで身を固めるハリーの背後には、メリー・ゴーランドが華やかに回転している。昔のままの友情が続くことを願う二人だが、その間を隔てる手すりのように、価値観の違いが生じ始めていることを示唆するシーンだ。

「鏡の自分に”僕はグリーン・ゴブリンだ”と言う」「コミックが全て」

やがて運命は、ハリー・オズボーンをイビツな狂気で蝕んでいく。「当然の結果として、お金で解決できない問題に初めてぶち当たる。そこで、彼は盛大な癇癪(かんしゃく)を起こすわけです。」
今作のグリーン・ゴブリンが『スパイダーマン』でウィレム・デフォーが演じたものと決定的に異なる点は、マスクを被っていないこと。デインは、邪心を剥き出しにした表情を作って撮影に挑んだ。まるで、見えないマスクを被るように。

鏡の自分を見て、”僕はグリーン・ゴブリンだ”と言う。否定はしません。そうやって自分自身を隠し、流れに身を任せる感覚を得られるマスクを被るんです。」

アメイジング・スパイダーマン2
c 2014 Columbia Pictures Industries, Inc. and LSC Film Corporation. All Rights Reserved. MARVEL and all related character names: c & ? 2017 MARVEL.

『アメイジング・スパイダーマン2』制作当時、グリーン・ゴブリンやハリー・オズボーンの印象はまだライミ版『スパイダーマン』の記憶に新しかった。象徴的なキャラクターを新
たに演じ直すことは、難しい課題であったはずだ。そこでデインは、現代におけるキャラクター性を再定義するところから始めた。今作のハリーが前作と異なる点について、デインは「甘やかされたボンボンのヒップスター(流行に敏感な人物)であることだと答えている。

「(現代におけるハリー・オズボーンとは)もはや一日中スーツを着て、サラサラヘアをオールバックにするような人物ではないと思うんです。お洒落な髪型をして、ウィリアムズバーグ(ニューヨークの高級エリア)に住んでいるような男。現代のニューヨーク社会のどこに当てはまるようなタイプかを考えました。」

ハリー・オズボーンを現代的なヒップスターとして蘇らせると決めたデインは、どのように役作りを開始したのだろうか。

「スパイダーマンの世界において、ハリー・オズボーンとはどういう人物なのかを理解するため、コミックを読み込みました。そして、ハリーが今日(こんにち)の社会でもフィットするような演じ方を見つけたんです。」

別のインタビューでも、やはりコミックをあたることが役作りに役立ったと答えている。

コミックが全てでした。(スパイダーマンの)キャラクターたちはもう50年も存在していて、コミックに映画にアニメと色々な姿があって、神格化されています。(キャラクターの)原型は、長年人々が買い求めてきた本の世界に存在していて、古い物語と学ぶべき教訓を説いているんです。」

また、「当初のテストでは、もっとコミックっぽく演じていました。でも、より自然で現実的にしたかったんです」という発言は、今作のハリーがいかに試行錯誤の上に創り上げられた繊細なキャラクターであったかを物語っている。こうした甲斐あって、デインは新しいハリー・オズボーンを演じきったことに手応えを感じているようだ。デインは、このヴィランをただの悪党ではなく「同情の余地がある」人間として描いたことが良かったと振り返る。

「この映画が、多く観客をハリーやゴブリンのファンにするのを見てきました。スパイダーマンのファンだけでなくね。」

デイン・デハーンは、『アメイジング・スパイダーマン2』の翌年に公開されたジェームズ・ディーンの伝記映画『ディーン、君がいた瞬間(原題:Life)』(2015)で伝説の俳優ジェームズ・ディーンを演じた。また、フランスの名作コミックを原作としたリュック・ベッソン監督のSF大作『ヴァレリアン・アンド・ザ・シティー・オブ・サウザンド・プラネッツ』(2017年7月21日全米公開)では、スーパーモデルのカーラ・デルヴィーニュと共に主演を務め上げた。日本では2018年に公開予定だ。

余談だが、美青年デイン・デハーンは『アメイジング・スパイダーマン2』でもう1人のヴィランであるエレクトロ / マックス・ディロンを演じたジェイミー・フォックスにえらく懐かれたという。(出典

「ジェイミー・フォックスは僕のことが大好きなんですよ。二人でよく遊んでいました。セットで初めてお会いしたときから、やたらと気に入られてしまって。すごく可愛がられましたよ。」

アメイジング・スパイダーマン2『アメイジング・スパイダーマンTM シリーズ ブルーレイ コンプリートBOX』発売中
Blu-ray ¥3,800(税抜)
発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

 

 

Source:http://www.cmt.com/video-clips/mouk73/dane-dehaan-talks-jamie-foxx-the-amazing-spider-man-2-bromance
http://www.thedailybeast.com/dane-dehaans-green-goblin-is-the-best-thing-about-the-amazing-spider-man-2
http://www.ottawasun.com/2014/05/01/dane-dehaan-talks-green-goblin-in-amazing-spider-man-2
http://www.digitalspy.com/movies/interviews/a542426/dane-dehaan-qa-the-amazing-spider-man-2-james-dean-in-treatment/
http://www.gamesradar.com/dane-dehaan-talks-harry-and-peter-s-relationship-in-the-amazing-spider-man-2/

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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