『ディスクロージャー・デイ』脚本家インタビュー、「語らないこと」の重要性 ─ 観客の知性を信じる映画づくり

──スティーブン・スピルバーグ監督と長年タッグを組んできたなかで、彼が変化したと感じるところ、いつまでも変わらないと感じるところは?
ええと、変わらないところの方がずっと話しやすいですね。スティーヴンは今もなお、とてつもないセンス・オブ・ワンダーの持ち主です。彼が制作プロセスのなかで一番好きなのは、やはり「思いつく」ことなのだと思います。彼が「もしもこうだったら最高じゃないか?」と言うとき、それは純粋な想像力と、純粋な思索の瞬間です。彼はそのときにこそ、最も興奮し、夢中になっているように見えます。もちろん、その後には制作の技術的な側面や、さまざまなインスピレーションがあるわけですが、その情熱の火花は、34年前、一緒に仕事を始めたころとまったく変わっていません。
逆に、彼が変わったと感じるところは……そう、スティーヴン・スピルバーグは常にとんでもなく集中しているんです。そして、自分の仕事や、ひいては周囲の仕事に対しても、常に厳しい要求を突きつけます。以前よりも、ますますその傾向は強まっていますね。本作が特にそうだったのかはわかりませんが、私が知るなかでは最も集中していて、最も要求が厳しく、最も譲らない姿勢がありました。意地悪な意味ではなく、とことん徹底しているという意味で。
──『未知との遭遇』や、ご自身が執筆した『宇宙戦争』とは、どのように差別化しようと考えましたか?
『宇宙戦争』との差別化は簡単でした。ありがたいことに、彼らは人類を殺そうとはしていませんから。ですから、それぞれの映画のトーンはまったく異なります。『宇宙戦争』は19世紀末の小説と1950年代の映画を原作としています。全く異なる感性で、冒頭から命がけの逃走劇が繰り広げられるのです。だから、本作は『未知との遭遇』との方が共通点はずっと多いと思います。もちろん続編ではありませんし、登場人物はまったく重なっていません。けれども、ある種の対をなす作品といって過言ではないでしょう。同じアイデアを扱いつつ、舞台は現代で、アクション映画的な要素も強くなっているからです。

──スピルバーグが当初執筆した原案は、どのような物語だったのでしょうか? 脚本を作り上げるなかで、シナリオはどのように変化しましたか?
基本的には同じ話でした。登場人物も同じ、冒頭・中盤・結末の構成も同じです。けれども、それは、ある意識の流れのなかで書かれたものでした。彼は朝、目を覚ますたび、アイデアが思い浮かぶと、ただ書き続けていたんです。立ち止まって書き直したり、推敲したりすることはありませんでした。アイデアが湧いている時は、できるかぎりその流れに乗るべきなんですよ。
それに、(スティーヴンが書いたものは)「こうなる、その次はああなる」という感じで、脚本という形ではありませんでした。それが、時間が経つにつれて成長していった。登場人物一人ひとりがより深く掘り下げられ、すべてが精査され、洗練されていったのです。リサーチを重ね、その結果を取り入れようと試みました。私に言わせれば、もとより素晴らしい一反の布を、素晴らしいスーツに仕上げようとするような作業でした。
──近年はスティーヴン・ソダーバーグ監督の『ブラックバッグ』(2025)や『プレゼンス 存在』(2024)の脚本を手がける一方、ご自身も『レフト -恐怖物件-』(2020)を監督するなど、スリラーやホラーに継続的に取り組んでいます。そうした経験から受けた影響はありましたか?
すべての経験が、自分に何らかのものを教えてくれると思います。ソダーバーグのために脚本を書くなかで学んだことのひとつが、「言わないこと」の重要性でした。私はつい説明しすぎる傾向があって、観客に感じてもらいたいこと、知ってほしいこと、考えてほしいことを、そのままはっきり言葉にしてしまいがちです。ただし、ソダーバーグは情報を簡単に明かさず、観客に気づかせようとするのです。ここ数年、彼と仕事をする中で、私は少しばかり抑制することを学んだように思います。

映画『ディスクロージャー・デイ』は2026年10月1日(木)全国公開。
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