えっ、あの名作もアメコミ原作だったの? 意外と知られていないアメコミ原作映画10選【マーベル/DCだけじゃない!】

昨今の映画界で勢い盛んなジャンルと言えば、きっと多くの人が“アメコミ映画”を挙げる筈だ。今年はDC映画の大本命『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』が公開され、マーベルからは『アベンジャーズ』シリーズが立て続けに制作されるなど、とどまるところを知らない昨今のアメコミ映画。そもそも、アメコミとはアメリカン・コミックス(またはグラフィック・ノベルとも呼ばれる)のことで、それらアメコミを原作としているのが、『スーパーマン』や『スパイダーマン』などのアメコミ映画だ。

アメリカには数多くのアメコミ出版社が存在するが、その中でも特に有名なのがマーベルおよびDCの二大出版社だろう。この二社に関しては昔から自社のキャラクターを幾度となく映画化しており、最近ではマーベル・コミックが自前の映画スタジオ、マーベル・スタジオを立ち上げるなど、自社制作の映画に本腰を入れている。

特にマーベルは2009年に公開された映画『アイアンマン』を皮切りに、それ以降のマーベル自社映画を全てクロスオーバーさせるという前代未聞の取り組みを行っており、現在のアメコミ映画ブームの火付け役となっているのが紛れもないマーベル映画だ。それにDCも黙っておらず、2010年に公開された映画『マン・オブ・スティール』をはじめとした、DC映画の共有世界“DCエクステンデッド・ユニバース”を始動するなど、DCも自社映画のクロスオーバーを着々と進めている。

まさに、アメコミ映画の戦国時代と言っても過言ではない昨今だが、マーベル映画はそのシリーズが重なるにつれて、次第に新規ファンを獲得しづらい状況にあるのも事実だ。既にマーベルは今年公開の『シビル・ウォー』でシリーズ通算13作目となっており、そのシリーズの全てが世界観を共有しているのだ。また、マーベルは映画だけに留まらず、テレビシリーズなどにも積極的に力を入れており、それら全てをマーベル・シネマティック・ユニバースと称し、シェアード・ユニバースを確立しているのだ。

さておき、前置きが長くなってしまったが、近年のアメコミ映画はマーベル・DCの二強状態にあるものの、実はそれらの有名な作品以外にも、まだまだ知られていない隠れたアメコミ原作映画があることを、皆さんはご存知だろうか? 今回は“意外と知られていないアメコミ原作映画10選”と題し、知られざる“隠れアメコミ映画”を10本ご紹介したい。

2 ガンズ(2013)

DEA(麻薬取締局)の捜査官ボビー・トレンチ(演:デンゼル・ワシントン)と、NCIS(海軍犯罪捜査局)の捜査官マイケル・スティグマン(演:マーク・ウォールバーグ)が、互いの身分を隠しながら麻薬組織に潜入する、凸凹コンビの活躍ぶりを描いたバディ系アクション・コメディ。『マルコムX』(’92)のデンゼル・ワシントンと、『テッド』(’12)のマーク・ウォールバーグがW主演を飾ったことで話題に。原作はスティーヴン・グラントによる同名のアメリカン・コミックス。日本語翻訳版が小学館集英社プロダクションより刊行されている。

http://www.imdb.com/title/tt1272878/mediaviewer/rm103406336

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300 <スリーハンドレッド>(2006)

紀元前480年に起きたとされる<モルテピュライの戦い>を描いた、ジェラルド・バトラー主演のアクション・ファンタジー。原作は『シン・シティ』などで有名なフランク・ミラーによる同名のアメリカン・コミックス。実際の戦争を基にしながらも、一部内容には創作が含まれており、以外にもファンタジー要素の強い作品に仕上がっている。2014年には続編『300〈スリーハンドレッド〉 〜帝国の進撃〜』が公開された。日本語翻訳版が小学館集英社プロダクションより刊行されている。

http://www.imdb.com/title/tt0416449/mediaviewer/rm2604568320

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フロム・ヘル(2001)

数年前に妻子を亡くし、麻薬に溺れる日々を送るフレッド・アバーライン警部(演:ジョニー・デップ)が、残虐な連続殺人事件の捜査に当たるさまを描いた、実際の“切り裂きジャック事件”を題材とする、ジョニー・デップ主演のバイオレンス・スリラー。原作は『ウィッチメン』で有名なアラン・ムーアによる同名のアメリカン・コミックス。日本語翻訳版がみすず書房より上下巻で刊行されている。

カウボーイ & エイリアン(2011)

『007』のダニエル・クレイグと、『インディ・ジョーンズ』のハリソン・フォードが豪華共演で贈る、西部劇にSF要素を混ぜ合わせた異色の超大作。記憶を失くした一人の男が、町の権力者らと共に宇宙からの脅威に立ち向かう、西部劇風SFアクション。メガホンを取るのは『アイアンマン』シリーズのジョン・ファヴロー監督。原作はスコット・ミッチェル・ローゼンバーグによる同名のアメリカン・コミックス。日本語翻訳版が小学館集英社プロダクションより刊行されている。

http://www.imdb.com/title/tt0409847/mediaviewer/rm2426912512

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キングスマン(2014)

ロンドンの中心部に位置する高級テーラー “キングスマン”。その実態はどの国にも属さない、独立諜報機関のアジトだった。機関のベテランスパイ・ハリー(演:コリン・ファース)と、見出された新人スパイ・エグジー(演:タロン・エガートン)の、成長と奮闘を描いた痛快スパイ・アクション。『英国王のスピーチ』(’12)でアカデミー主演男優賞を受賞したコリン・ファースを主演に迎え、イギリスの新鋭タロン・エガートンが共演相手を務めた。2017年には続編の公開が予定されている。原作は『キックアス』で有名なマーク・ミラーのアメコミ作品『キングスマン:ザ・シークレット・サービス』。日本語翻訳版が小学館集英社プロダクションより刊行されている。

http://www.imdb.com/title/tt2802144/mediaviewer/rm2246098944

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リーグ・オブ・レジェンド / 時空を超えた戦い(2003)

往年の文芸作品から有名キャラクターが一堂に会する、壮大なクロスオーバー大作。トム・ソーヤー(トム・ソーヤーの冒険)や、ヘンリー・ジキル博士(ジキル博士とハイド氏)、ネモ船長(海底二万里)など、数々の有名文学から個性豊かなキャラが集結。主役のアラン・クォーターメン(ソロモン王の洞窟)を初代ジェームズ・ボンド役で有名なショーン・コネリーが演じた。原作はアラン・ムーアのアメコミ作品『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』。日本語翻訳版がヴィレッジブックスより刊行されている。

マスク(1994)

ジム・キャリーの出世作として有名な本作。冴えない銀行員のスタンリー・イプキス(演:ジム・キャリー)が、ある日偶然にも不思議な仮面を手に入れたことで巻き起こる、コミカルな珍騒動を描いたコメディ映画の傑作。ヒロインのティナ役にはキャメロン・ディアスが抜擢され、彼女の映画デビューを飾った。2005年にはキャストを一新した続編『マスク2』が公開。原作はダークホースコミックス刊行による同名のアメリカン・コミックス。日本語翻訳版は未発売。

http://www.imdb.com/title/tt0110475/mediaviewer/rm2107619840

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メン・イン・ブラック(1997)

ウィル・スミスが主演を務めるSFコメディの大人気シリーズ。ニューヨーク市警のジェームズ・エドワード(演:ウィル・スミス)刑事は、ひょんなことから地球上のエイリアンの監視を行う秘密組織“MIB”にスカウトされる。組織の一員として活動を始めたジェームズだが、次第に思いがけない大事件へと巻き込まれていく。監督は『アダムスファミリー』(’91)のバリー・ソネンフェルド。これまでに続編が2本製作された。原作はローウェル・カニンガムによる同名のアメリカン・コミックス。日本語翻訳版は未発売。

http://www.imdb.com/title/tt0119654/mediaviewer/rm758369280

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RED / レッド(2010)

田舎町で静かな暮らしを送っていた元CIAの凄腕エージェント・フランク(演:ブルース・ウィリス)。ある夜、自宅に謎の暗殺集団が侵入し、命を狙われる。襲撃者がCIAに関係していることを知ったフランクは、全米に散ったかつての仲間たちを招集し、チーム“RED”を結成する。『ダイ・ハード』シリーズのブルース・ウィリスを主演に迎え、『ダークナイト』(’08)のモーガン・フリーマンなど有名俳優が共演している。2013年には続編となる『REDリターンズ』が公開された。原作はオマージュ・コミック刊行による同名のアメリカン・コミックス。日本語翻訳版は未発売。

ウォンテッド(2008年)

暗殺組織“フラタニティ”にその才能を見出された青年ウェスリー(演:ジェームズ・マカヴォイ)が、暗殺者として戦いに身を投じていくさまを描いた、スタイリッシュなアクション超大作。『トゥームレイダー』(’01)のアンジェリーナ・ジョリーと、『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』(’11)のジェームズ・マカヴォイが共演。

ウェスリー役の日本語吹替をミュージシャンのDAIGOが務めたことで話題に。本作の後日談を描いたゲームも発売されるなど、世界的に大ヒットを記録。続編の製作が予定されていたものの、アンジェリーナ・ジョリーの出演交渉が難航し、続編企画は中止となった。原作はマーク・ミラーによる同名のアメリカン・コミックス。日本語翻訳版が小学館集英社プロダクションより刊行されている。

http://www.imdb.com/title/tt0493464/mediaviewer/rm1723641856

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まとめ

アメコミ映画と言われれば、普段アメコミ映画を観ない人でも“スパイダーマン”や“バットマン”などが想像できると思うが、実はあの『メン・イン・ブラック』がアメコミ原作であるとは誰も思わないだろう。今回ご紹介した10作品のほかにも、ブランドン・リー主演の奇作『クロウ/飛翔伝説』(’94)や、ディズニーの『ベイマックス』(’14)など、まだまだ知られざる“隠れアメコミ映画”が多く存在する。

書き出しで述べたように、いま人気のマーベル映画は、年に2・3本のペースで続編が作られており、新規ファンの“入り口”が徐々に狭まっているのも事実だ。まずは今回ご紹介の10作品をご覧になって、アメコミ特有の雰囲気を掴んでいただければ幸いだ。アメコミ映画にハマるきっかけとなってくれれば嬉しい。

About the author

1993年生まれ。北海道札幌市在住の自称シネフィル。ハリウッドの超大作からミニシアター系のコアな作品まで、ジャンルを問わずなんでも観ます。趣味は映画鑑賞のほか、ゲーム、国内旅行、読書など多岐にわたる。読みやすい文章を心がけ、多くの情報を発信していきます。

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