「スパイダー・ノワール」ニコラス・ケイジ、ドラマ初挑戦のきっかけは「ブレイキング・バッド」 ─ 「映画では時間が足りないから、こんな表現はできない」

『スパイダーマン』シリーズ初の実写ドラマ「スパイダー・ノワール」で、ついにテレビシリーズ進出を果たしたニコラス・ケイジ。その決断のきっかけは、傑作ドラマ「ブレイキング・バッド」だったという。米Varietyのインタビューで明かしている。
かつて「映画」と「テレビシリーズ」は明確に区別されていたが、ストリーミング時代の到来によって、その境界線は次第に曖昧となった。今では映画スターがテレビシリーズに出演することも一般的となっている。
そんななか、ケイジは「絶対にテレビシリーズには出ないつもりでした」と振り返っている。理由は、「画一的なことや、他の人と同じようなことはしたくなかったから」だという。
その考えを覆したのが、「ブレイキング・バッド」だ。化学教師ウォルター・ホワイト(ブライアン・クランストン)が元教え子と共にドラッグ精製で裏社会をのし上がる同作は、数々の賞レースを席巻し、テレビ史上最高傑作の一つとして称賛されている。
「コロナ禍の時期、息子が僕を座らせて『ブレイキング・バッド』を見せてくれました。そして、あのドラマの俳優たちが、時間をかけて物語を紡ぐ贅沢を与えられていることに気づいたんです。ブライアン・クランストンが長い時間スーツケースを見つめている場面があり、彼から目を離せませんでした。彼はただスーツケースを見つめていただけなのに。」
そのとき、テレビシリーズならではの魅力を見出したという。「ふと思ったのです。映画では時間が足りないから、こんな表現はできないと。8時間にわたる物語なら、映画では時間的余裕がなくてできないような、後になって花開くキャラクターの“種まき”ができるかもしれない。それが最大の魅力でした」。
その後、「特別なものになると思える企画を待っていた」というケイジのもとに舞い込んだのが、実写版「スパイダー・ノワール」だった。スパイダーマン・ノワールは、ケイジがアニメーション映画『スパイダーバース』シリーズで声優を務めるキャラクターでもある。
「『スパイダー・ノワール』では、僕が想像していたビジョンが、まさに望んでいた形で実現したと言えます。それは恐ろしくもあり、リスクも伴うものでもありました。いつクビになるかとヒヤヒヤしていましたよ。往年の俳優たちのエッセンスを取り入れ、スタン・リーの傑作『スパイダーマン』と融合させ、ロイ・リキテンスタイン風のポップアート的な感覚を作り出そうとしていたんですから。全8話を見るまでは、それが機能しているのか分かりませんでした。」
初めてのドラマ主演では「すごく緊張した」とも語ったケイジ。あるプロデューサーから「脚本の読み合わせでは、ボソボソ読まないようにお願いします」と言われ、あまりの緊張からテレビシリーズ経験が豊富な親友チャーリー・シーンに相談したとのこと。「そいつに“くたばれ”って言ってやれ!」と助言を受け、「僕は大笑いして、現場に入って読み合わせを行いました」と振り返った。
「スパイダー・ノワール」はPrime Videoで配信中。
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Source:Variety





























