ニコラス・ケイジも自分で「スパイダー・ノワール」観てニッコリ「間違いなくキャリアのトップ3に入る」

ニコラス・ケイジにとって、実写ドラマ「スパイダー・ノワール」はかなり特別な一本になったようだ。公式インタビューで、「間違いなくキャリアのトップ3に入る」と自信を語っている。
「スパイダー・ノワール」は、マーベル・コミックのスパイダーマン・ノワールをもとにした実写シリーズ。1930年代のニューヨークを舞台に、かつて街で唯一のスーパーヒーローとして活動していた私立探偵ベン・ライリーが、自らの過去と向き合っていく物語だ。ニコラス・ケイジが主演を務め、全8話構成で、モノクロ版とカラー版の2フォーマットで展開される。
ケイジは、すでにアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』シリーズでスパイダーマン・ノワールの声を演じている。実写版「スパイダー・ノワール」では、古典的なフィルム・ノワールのムードをまとったヒーロー像を、テレビシリーズの主演として改めて体現することになった。米Peopleによると、本作はケイジにとって初のテレビシリーズ主演作でもある。
ケイジのキャリアには、強烈な代表作がいくつもある。『リービング・ラスベガス』(1995)ではアカデミー賞主演男優賞を受賞し、『ザ・ロック』(1996)、『コン・エアー』(1997)、『フェイス/オフ』(1997)といったアクション映画で人気を確立。『アダプテーション』(2002)では再びアカデミー賞にノミネートされ、近年も『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』(2018)、『カラー・アウト・オブ・スペース —遭遇—』(2019)、『PIG/ピッグ』(2021)、『マッシブ・タレント』(2022)、『ドリーム・シナリオ』(2023)、『ロングレッグス』(2024)などで、唯一無二の存在感を更新し続けてきた。
公式インタビューでケイジは、「スパイダー・ノワール」について「私の頭の中にあったビジョンが、まさに理想通りの形で実現した数少ない作品のひとつです」と説明している。長年俳優を続けてきたケイジにとっても、今回は「本当にスリリングで、怖さもあり、挑戦的」な経験だったという。

ただし、最初から確信があったわけではない。ケイジは完成した全8話を観るまで、「本当に辿り着けたのか」自信を持てなかったと明かしている。ところが、「観終わった翌朝、自然と笑顔になっていた」という。
ケイジが感じ取ったのは、本作が「観客を別の世界へ連れていく感覚」を実現できているという手応えだった。観る者を、別のニューヨークへ、別の次元へ、別の時代へと連れていく。その世界が新鮮でありながら、ちゃんと信じられるものとして成立していたことが、ケイジにとって大きな喜びだったようだ。「個人的な満足度という意味では、『自分が思い描いていたものを理想的な形で実現できた作品』として、間違いなくキャリアのトップ3に入ると思っています」とケイジは語っている。
ケイジはこれまで、現実味を帯びた喪失の芝居から、極端なテンションのアクション、メタ的な自己像、ホラーやダークファンタジーまで、実に幅広い領域で“ニコラス・ケイジでしか成立しない”役を演じてきた。その中で「スパイダー・ノワール」は、クラシックな映画愛、コミック原作、テレビシリーズ、モノクロ表現、そしてケイジ自身の演技設計が重なり合う作品になっている。
モノクロ版とカラー版の2フォーマットで展開されることについて、ケイジは自ら提案したアイデアだったとも語っている。本人としては、キャラクターを“モノクロ映像に合うように”構築しており、演技そのものも古典的なモノクロ映画のスタイルを意識したものだという。
つまり「スパイダー・ノワール」は、ケイジが単にマーベルの一キャラクターを演じた作品ではない。長年の映画人生の中で培ってきた趣味、偏愛、技術、そして“こういうものをやってみたい”という俳優としてのビジョンが、純度高く形になった作品なのだろう。「スパイダー・ノワール」はPrime Videoで配信中。
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