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『フレンチ・ディスパッチ』街全体がウェス・アンダーソンの世界に変貌、カラフルなメイキング映像が到着

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊
©2021 20th Century Studios. All rights reserved.

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』より、フランスの町並みがたちまちウェス・アンダーソンの世界へ変貌する様子を捉えたメイキング入り特別映像が到着した

2022年1月28日に封切られ、豪華キャスト陣のコラボレーションや、様々な文化へのリスペクトが込められたストーリー構成のほか、ウェス・アンダーソン作品ならではの細部までこだわった美術セット、小物にも絶賛の評価が集まっている本作。このたびの特別映像では、ロケ地となったフランスのアングレームでのロケハンの様子や、町並みがたちまちウェス・アンダーソンの世界へと変貌していく過程、そして実際の撮影現場にカメラが迫っていく。

本作にぴったりなロケ地を見つけるためにフランス各地を探し回ったというアンダーソン監督は、「街から一歩も出ずに街にあるものだけを利用して全編を撮影できる街です」とアングレームを説明。美術担当のアダム・ストックハウゼンも「階段も坂道もすべてが完璧でした」と語っている。しかし最初は、フランスの架空の街を舞台に短編のストーリーが次々と展開されるという脚本にスタッフの誰もが衝撃を受けたようで、ストックハウゼンは「最初はかなりパニックだった」と、編集担当のアンドリュー・ワイスブラムは「“出来るの?”とすぐウェスに聞きました(笑)」と振り返る。

 フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊
©2021 20th Century Studios. All rights reserved.

様々な試行錯誤を経て、第三話「警察署長の食事室」に登場する誘拐犯のアジトはアングレームの街中に一からビルを建て、第一話「確固たる名作」に登場する刑務所をはじめとする様々なセットは街の工場跡を改造した撮影セットで撮られていくなど、アングレームの街を丸ごと活用し、大規模な撮影が進行。監督も「アングレーム全体が野外撮影所でした」と振り返る。さらには、町並みや倉庫を貸し出したことに加え、1000人を超えるアングレームの住民もエキストラとして参加。漫画のメッカとしてフランスで有名なアングレームにはアニメーション学校もあり、第三話「警察署長の食事室」で登場するアニメーションのシーンは現地の人や学生を雇って制作されたものとなっている。

 フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊
©2021 20th Century Studios. All rights reserved.

メイキングにはエキストラ一人一人に敬意を込めて握手をするアンダーソン監督の姿も切り取られており、「彼らはいわばパートナーです」と監督。このほか映像には、なんとティルダ・スウィントンの実の伴侶で芸術家のサンドロ・コップが劇中に登場するモーゼスの絵画を制作する様子や、一時停止のシーンでは後からデジタル編集をすることなく本当にその場で“だるまさんがころんだ”をすることとなり、和気あいあいとしたキャストたちの姿など、隅から隅までリアルなものにこだわったウェス・アンダーソンらしい撮影風景が映し出されている。モーゼス役のベニチオ・デル・トロも「映像や美術表現へのこだわりが強いんです。細部にまでこだわり抜かれた小道具、衣装、カメラワークがとてもユニークで、いかにもウェスらしい。全てが別次元です」と太鼓判を押すほどだ。画面の随所にも目を凝らしながら2度目の鑑賞を楽しむのもありかもしれない。

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は公開中。

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THE RIVER編集部THE RIVER

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