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『ファイト・クラブ』世界初上映直前、ブラッド・ピットとエドワード・ノートンはマリファナをキメていた ─ 映画祭で大ブーイング、「公開当時は大失敗だった」

ファイト・クラブ
© Twentieth Century Fox 写真:ゼータ イメージ

ブラッド・ピット&エドワード・ノートン主演『ファイト・クラブ』(1999)は、いまや映画ファンならずとも広く知られる名作のひとつ。しかし、そのワールドプレミア上映を控えて、若きピットとノートンは、思わずマリファナに興じるしかなくなっていたようで……。

本作は、ノートン演じる若きエリートのジャックが、不眠症に悩みながら空虚な生活を送るさなか、ピット演じる謎の男タイラーと出会い、たちまち暴力の世界に引き込まれていく物語。意気投合し、互いに殴り合うことで癒しを得るようになったジャックは、秘密組織ファイト・クラブに加わるが、やがて組織は思わぬ方向に突き進んでいき……。

ポッドキャスト「Fly on the Wall」に登場したノートンは、『ファイト・クラブ』について、「いまや最も重要な映画になりましたが、公開当時は大失敗だったことが忘れられていますよね」と話した。「製作費は6,000万~7,000万ドルだったけれど、全米興行収入は4,000万ドル行ったのかどうか」。

鬼才デヴィッド・フィンチャー監督による、挑発的かつ暴力的な本作は、ヴェネツィア国際映画祭でワールドプレミアを迎えた。もっとも、ピットとノートンはこれを「すごく奇妙な決断」だと当時から思っていたそう。ノートンは当時のエピソードをこう回想している。

ノートン「上映前にホテルで、ブラッドに呼ばれて、“どうなると思う?”と聞かれたんです。僕が“失敗すると思うよ”と答えたら、彼のほうも、“俺もそう思う。マリファナでも吸おう”と。彼はプライベートジェットで来ていたので、大きなジョイント(マリファナの太いタバコ)を持っていたんです。ホテルの裏で一緒に吸いました。僕は弱いタイプなんですが、当時のブラッドはすでにプロでしたね。」

このエピソードは、2020年にピットの口からも語られていたものだ。ポッドキャスト「WTF」にて、ピットは「上映の前にマリファナを吸っておくのがいいと思った」といい、その後のプレミア上映の様子をこう語っている。

ピット「すごくフォーマルな雰囲気だった。映画が始まって、最初のジョークにも反応はゼロ。完全な沈黙です。次のジョークでも、やっぱり沈黙。字幕付きだし、ジョークがまったく伝わっていないんだとわかりました。そういうことが続くほど、エドワードと僕にはそれが面白くなってきて、笑えてきてしまって。後ろの方の席で、変な奴らが自分たちのジョークで笑っているんですよ。僕たちしか笑っていなかった。」

今回、ノートンも当時の様子を回想し、「観客からブーイングが出ていたのを覚えています」と語っている。「上映のあともブーイングが起きたし、途中で席を立つ人もいた。だけど映画の最後に、ブラッドは暗闇のなかで僕を見ると、涙目で言ったんです。“俺の映画でこれは最高傑作だと思う”と」。

こうした出発点から考えると、『ファイト・クラブ』がいまやカルト的な傑作として受け入れられていることは「おかしな話」だとノートンは言う。「あの時は一時的にガッカリしましたが、時間が経つにつれて、だんだんと“これはいいぞ”と思えるようになりました」。

Source: Fly on the Wall, WTF

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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