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『インクレディブル・ハルク』幻の「ダーク版」が存在、キャプテン・アメリカも登場していた

インクレディブル・ハルク
© Universal Studios 写真:ゼータイメージ

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)黎明期の映画『インクレディブル・ハルク』(2008)には、劇場公開版よりもダークで長い別編集版が存在するという。ルイ・レテリエ監督が約18年を経て、その内容について改めて明かした。

レテリエが米Colliderのインタビューで語った。劇場公開版に入らなかった映像には、MCUがまだ形を成し始めたばかりだった時期ならではのアイデアが詰め込まれていたようだ。

「もっとダークなカットがあります。当然、より長いです。1時間も長いわけではありませんが、とても面白いですよ。『インクレディブル・ハルク』はMCUが形になり始めたころの最初期の映画だったので、今みなさんが追いかけている数々の物語につながるアイデアが、すでにいろいろと入っていたんです。『インクレディブル・ハルク』にはそれがあったんです。」

『インクレディブル・ハルク』は『アイアンマン』(2008)に続くMCU第2作。完成版でもロバート・ダウニー・Jr.演じるトニー・スタークが終盤に登場し、サディアス・“サンダーボルト”・ロス将軍に“チーム”結成の話を持ちかけていた。レテリエによれば、当初はキャプテン・アメリカも作品に組み込まれていたという。

「少し時代を先取りしすぎていたので、そういう形にはしませんでした。でもキャプテン・アメリカは登場していました。トニー・スタークもいました。彼は完成版にもいますね。それからオープニングもかなり面白かった。北極が舞台でした。クールでしたけど、ちょっとダークすぎたんです。」

この北極を舞台にした別オープニング自体は、劇場公開後にホームメディアの削除シーンとして世に出ている。ブルース・バナーが北極で自ら命を絶とうとするところから始まり、ハルクへの変身によって氷が砕ける中、凍結したキャプテン・アメリカと盾らしき姿が一瞬映り込むものだ。

もっとも、今回興味深いのは「別オープニングが存在した」という既知の事実だけではない。レテリエは削除された素材について、「いくつかは世に出ましたが、まだ見せられていないものもあります」と証言。劇場版にもホームメディアにも収録されていない映像が、現在も残されていることを示唆している。ただし、“ダーク版”そのものを今後公開する計画については明らかにしていない。

この「ダークな『インクレディブル・ハルク』」という方向性は、主演のエドワード・ノートンが以前語っていた構想とも重なる。ノートンは2019年、当初はクリストファー・ノーランによる『バットマン』作品のような「長くて、ダークで、シリアス」なハルクを志向し、2本の映画でブルース・バナーの物語を描く構想だったと明かしていた

レテリエ自身もその後、続編ではグレー・ハルクやレッド・ハルクなど複数のハルクを登場させるアイデアがあったと回想している。結局、『インクレディブル・ハルク』の直接的な続編は実現しなかったが、2025年の『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』ではサディアス・ロス、ベティ・ロス、サミュエル・スターンズらが再び物語の中心に入り、17年越しに同作の要素が拾い直された

MCUが巨大な共有世界になる以前に作られた『インクレディブル・ハルク』には、その後につながるアイデアが完成版以上に仕込まれていたようだ。レテリエの言う「まだ見せられていない」氷漬けの映像が、いつか日の目を見ることはあるだろうか。

Source:Collider

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Joe Kishi

THE RIVER編集部。ハリウッド大作からインディー作品、アニメーションまで幅広くカバー。魂を揺さぶる瞬間に出会える記事を届けたい。

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