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DC映画トップのウォルター・ハマダ、ワーナー離脱

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米ワーナー・ブラザースで15年、DCフィルムズの社長として4年間従事したウォルター・ハマダが、ワーナー・ブラザース・ディズカバリーを退職したことがわかった。米Deadlineが伝えた。DC映画の潮目が変わることを示している。

ハマダは『死霊館』『IT/イット』シリーズなどホラー映画のプロデュースで成功を収めた。DCフィルムズにおいては、2018年の『ジャスティス・リーグ』不振を受け、ジョン・バーグに代わって社長就任。以来DC映画は、ハマダの指揮のもと『アクアマン』(2018)や『シャザム!』(2019)といった明るい路線の作風や、『ジョーカー』(2019)『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(2022)での独自路線の開拓で、作品主体の戦略を推進した。また、配信サービスHBO Maxを活用し、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021)のスピンオフドラマ「ピースメイカー」を実現させた人物でもある。

デヴィッド・ザスラフ率いる新会社ワーナー・ブラザース・ディスカバリーが誕生してからは、DC映画の方針は大きく揺れていた。もっともハマダ自身は、ザスラフに会う以前から自分の任期は残り短いことを悟っていたという。

ハマダの離脱は、「バットガール」お蔵入り騒動が決定打の一つになったようだ。実は「バットガール」のお蔵入りは事前にハマダに通達されておらず、後から知らされたハマダは非常に動揺したという。これを受けてハマダは弁護士と共に退社を検討。少なくとも『ブラックアダム』米公開(2022年10月21日)までは残留する合意に至った。そして『ブラックアダム』の米公開に伴い、この度退職が報じられたという流れ。

既にハマダは自身のオフィスを片付け、また最近のクリエイティブ・ミーティングにも出席していなかったとされる。このことから、「バットガール」後のある時点で、ハマダは事実上職務からある程度離れており、計画的な退職だったことがうかがえる。現在は、退職金の最終調整に入っているところだという。

ザスラフはDC映画における「ケヴィン・ファイギ」のようなリーダーを探している最中で、ハマダもこのオファーを受けたが断っている。ザスラフの方針や、新体制に迎合できずの退職となった。

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Source:Deadline

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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