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【考察】なぜジョン・ウォーカーは良きキャプテン・アメリカになれないのか ─ 「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」での激動

ファルコン&ウィンター・ソルジャー
© 2021 Marvel

「その盾を持ったらキャプテン・アメリカ、ということにはならないからな。」「経験も実力も十分だ。」「手榴弾に飛びついたことは?」「あるとも。4回ほど。特殊強化ヘルメットを被ってね。」

これは、初代キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースとは文字通り時代を越えて共闘したウィンター・ソルジャーバッキー・バーンズと、政府公認の2代目キャプテン・アメリカとなったジョン・ウォーカーの会話だ。(「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」第2話)。自己犠牲の化身とも言えるスティーブ・ロジャースと、結局のところ能力と責任をエゴに支配されて棒に振ったジョン・ウォーカーの、決定的な差をよく表すダイアログである。

この記事には、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」最終話までのネタバレが含まれています。

ファルコン&ウィンター・ソルジャー
© 2021 Marvel
ファルコン&ウィンター・ソルジャー
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人一倍の愛国心を持っていたスティーブ・ロジャースは、生まれながらの体格と体力こそ恵まれなかったものの、その高潔さを買われ、超人血清を投与されてキャプテン・アメリカとなる。映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)では、訓練中に投げ込まれた(偽の)手榴弾に素早く身体ごと覆いかぶさり、まさに身を投げて人を守ろうとした。この行動がきっかけで、スティーブはアメリカの「キャプテン」に任命されることになる。

その不屈の精神はマーベル・シネマティック・ユニバースの作品内で何度もフィーチャーされた。『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)では、敗北を前にしても、たった1人で立ち上がり、敵の大群に勇敢にも立ち向かった。

ジョン・ウォーカーがいくら軍で経験を積もうが、スティーブ・ロジャースのそれには到底及ばない。「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」では、大役に任命された責任に葛藤する姿を見せているが、本物のアベンジャーズには敵わない焦りや、強すぎるエゴが災いし、ドラマの後半では暴走状態に。ついにはサムやバッキーと直接対決する展開も迎えてしまう。

ファルコン&ウィンター・ソルジャー
© 2021 Marvel

「なぜ彼は、良きキャップになれなかったのか」。ドラマの監督をつとめたカリ・スコグランドは考察する。「結局のところ、エゴを抜きにして盾を持つというDNAが、彼の魂には流れていないんですよ。サムが持っているような、”普通のいい人”としてのDNAが」。

もっともスコグランドは、ジョン・ウォーカーをやみくもに非難したいわけではない。「彼は別のレーンから来ているんです。それは悪いレーンというわけではなくて。彼は良いやつですよ」と、ウォーカーの基礎的な人柄は讃えている。我々も、ウォーカーが決して根っからの悪人ではないことは知っている。第2話冒頭、世界からかけられた重責を背負って「期待は裏切れない」とこぼした後、妻に「きっと気に入られる」となだめらた時の笑顔と、愛らしいキスをする姿を覚えているだろう。ウォーカーとて、務めを果たそうと必死にもがこうとしていたのだ。それに最終話では、エゴに乗っ取られた危険な攻撃性を振り払い、トレーラーの人々を助けようと動いてもいる。

「私たちは心配すべきでしょうか?」スコグランドは考えを述べている。「彼らは必要なものを持っているのでしょうか?これが大きな問題です。彼は、キャップとして必要なものは持ち合わせていなかった。でも、次の人生ではそれを持ち合わせているはずです」。

これは怪しい問いかけだ。最終話のラストで、ウォーカーは”ヴァル”と名乗る謎の女性から、新たに「U.S.エージェント」と任命されて喜んでいた。国から裏切られたと憤っているウォーカーは、とにかく自分を認めてくれる存在と場所、そして肩書を求めているだけなのだろう。ヴァルはこれを利用して、どうやら何かを企んでいるらしい。この人物、「ダークなニック・フューリー的存在」なのだと、ドラマのプロデューサー、ゾーイ・ナイゲルハウトは警告している。「遅かれ早かれ、彼女は次の波乱を起こすことになるでしょう」。つまりジョン・ウォーカーにとっては、今後も自らの正義の拠り所に苦悩する日々が続くことになりそうだ。

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Source:Fandom

Writer

THE RIVER編集部
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