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映画『バイオハザード』ゲームのカメラ視点まで再現 ─ 「ゲームの視覚的な語彙を採用するのは当然のことだ」と監督

バイオハザード

実写映画『バイオハザード』を手がけたザック・クレッガー監督にとって、本作最大のインスピレーションは特定のホラー映画や映画監督ではなく、原作ゲームそのものだったという。それも物語やクリーチャーだけではない。ゲームならではの三人称視点や一人称視点を映画体験に落とし込んだという。

クレッガーが2026年9月1日(現地時間)、米ロサンゼルスで行われた特別上映後のReddit公開AMAで語った。製作中に影響を受けた映画や映画作家を尋ねられると、「最大のインスピレーションはゲームだった」と回答している。

「しかも中身のことだけではなく、映画としての、視覚言語という意味で。僕と同世代以下の人間は、視覚的な感性を映画と同じくらいゲームによって育てられてきたと思う。子どものころ、映画を観るのと同じくらいゲームをしていた。」

クレッガーが挙げたのは、キャラクターの背後から追いかける三人称のカメラや、一人称視点によるゲームならではの没入感だ。「バイオハザード」シリーズでは、『バイオハザード4』で肩越しの三人称視点が本格的に導入され、『バイオハザード7 レジデント イービル』『バイオハザード ヴィレッジ』では一人称視点が採用されてきた。

重要なのは、単にゲームに似た構図を挿入することではない。キャラクターが未知の空間を発見するとき、観客もまったく同じタイミングでその場所を知ること。その感覚自体が「身体に刻まれている」と話す。

「キャラクターが空間を知っていくのと同時に自分も空間を知っていき、その視点に深く没入する感覚が、今では身体に刻まれている。だから『バイオハザード』の映画で、一人の人物をこういう足取りで追いかけるなら、ゲームが見事に使ってきた視覚的な語彙を採用するのは当然のことだ。」

その設計は、オースティン・エイブラムス演じる主人公ブライアンを撮るカメラの細かな動きにまで及んでいる。クレッガーが例に挙げたのは、ブライアンが農家へ入っていく場面。ブライアンが階段の上を見上げれば、カメラオペレーターも身体を沈めながら一緒に上を見る。彼が角を曲がってテーブルを発見するときには、カメラもまったく同じタイミングで旋回し、初めてテーブルを捉えるという。

「すべてをそうやって振り付けている。それが映画全体の言語なんだ。冒頭で病院に入っていくときも同じように追いかけて、『この旅はこうやって体験してもらう』と観客を慣らしていく。」

つまり観客に先回りして情報を見せるのではなく、ブライアンの背後に張り付き、彼が見るものを彼と一緒に発見させる。ゲームにおけるプレイヤーとキャラクターの関係を、カメラワークによって観客と主人公の関係へ置き換えているわけだ。

これはクレッガーが以前から掲げてきた方針ともつながる。監督は、ゲームの設定をそのまま映画化するのではなく、「ゲームをプレイする体験の本質」を捉えることを重視してきた。またプロデューサーのロイ・リーも、「映画を観る体験がゲームをプレイする体験に似てくる」ことがクレッガーの狙いだと説明していた。

主人公ブライアンは戦闘のプロではなく、ごく普通の医療品配達員。銃にも不慣れで、クレッガーは「撃っても99%はミスショットになる」と説明している。強い主人公を眺めるアクションではなく、自分ならどうするかを考えながら危険な空間を進むゲームの感覚を、人物設定とカメラの双方から再現していることになる。

映画的な影響源を挙げなかったことについて、クレッガー自身も「逃げかもしれない」と笑いつつ、最後には改めて言い切った。

「本当に、ゲームから取ってきて映画を作ったんだ。」

『バイオハザード』では、既存ゲームのストーリーをそのまま再現するのではなく、ブライアンを主人公とする完全新作の物語が描かれる。クレッガーは同じAMAで、ゲームの一作をそのままスクリーンに移せば「失敗すると思う」とも説明していた。原作への忠実さを、キャラクターや場面の再現ではなく、“プレイするときに何を見て、どう恐怖を感じるのか”という体験のレベルで捉えている。

『バイオハザード』は2026年9月18日に米国公開、日本では2026年10月9日(金)全国公開。

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THE RIVER編集部THE RIVER

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