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「SHOGUN 将軍」制作された衣装は2,300着、「ここまでディテールを重視したのは初めてです」 ─ 真田広之、兜をかぶる貴重な舞台裏映像

SHOGUN 将軍
(c) 2024 Disney and its related entities Courtesy of FX Networks

ドラマ「SHOGUN 将軍」より、衣装制作の裏側に迫る特別映像が米FXより公開された。日本とハリウッドの製作陣がコラボレーションすることで生み出された圧巻の衣装、そのこだわりが明かされている。

1600年、戦乱の世を迎えていた日本を舞台に“将軍”の座をかけた戦国ドラマを描く「SHOGUN 将軍」で衣装制作を率いたのは、フランス出身のコスチューム・デザイナー、カルロス・ロサリオ。『ドント・ブリーズ』シリーズや『蜘蛛の巣を払う女』(2018)など、数々のハリウッド作品に携わってきた。

戦国時代の日本を描いた本作について、ロサリオは「このドラマがあの時代よりも前や後の話だったら、衣装をデザインできなかったと思います。衣装は全てイチから作られました」と語っている。そんな中、デザインを行う上で意識したのが「登場人物たちをグループ分けする」ことだという。

「網代の農民ならば、私がイメージした日本美学のエッセンスは藍色。当時、最も広く行き渡っていた染料ですから。大阪と江戸では色彩が全く異なり、柄も大胆になっていきます。お城に入ればまた別の色彩となり、領主は富をひけらかしたいと思うはずです。」

裁断師を務めるアリソン・ロイによれば、布1反(=1ロール)から作られる衣装は一着のみだという。「無駄になる生地はほとんどなく、それ自体が芸術であるので全てが使用されるのです。余った生地は襟まで織り込まれていきます」。

映像内では陣羽織(じんばおり)の衣装を羽織る真田の姿も映し出されている。陣羽織の衣装の各箇所には、様々な種類の羽根が織り込まれているという。細部にまで凝ったデザインを仕上げたロサリオについて、主演・プロデューサーの真田広之は「非常に才能あふれるデザイナーです」と感激。「純粋な日本人だけのチームでも出来ない何か、日本らしさを保ったまま世界の観客にアピールする、その絶妙なバランスを見出してくれた」と語っている。

このほか、映像ではロサリオがキャラクターそれぞれの衣装に対するこだわりを明かす姿も。例えば向里祐香演じる遊女・菊の衣装については、「自由を象徴する鳥をイメージしています」、浅野忠信演じる樫木薮重の甲冑については「藪は他の領主とは少し違うロックンロールスターのように感じて欲しかったので、黒い羽根を加えました」と話している。

「私は日本の文化と美学に敬意を払うように心掛けました。同時に、自分なりにアレンジしながら西欧の世界にアプローチできる方法も模索しました。」

ちなみに、ロサリオが米Varietyに語ったところによれば、本作のために制作された衣装は、なんと2,300着とのことだ。衣装制作を振り返り、「ここまで注意深く、ディテールを重視して取り組んだプロジェクトは初めてです」と語った。

「SHOGUN 将軍」はディズニープラスの「スター」で独占配信中。

Source:Variety

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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