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『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』米国で『ワイスピ』超えの大ヒット予想 ─ 前作の2倍以上のロケットスタートへ

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
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『スパイダーマン』シリーズの最新作『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が、2022年6月16日(金)の日本公開に先駆け、6月2日より米国で公開される。本作のオープニング興行収入が、前作『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)を軽やかに超える見込みであることが明らかになった。

Deadlineによると、『アクロス・ザ・スパイダーバース』は6月2~4日の3日間で興行収入7,000万~8,000万ドルを記録する見込み。前作『スパイダーバース』は2018年12月14日に公開され、3日間で3,536万ドルを記録したため、少なく見積もっても約2倍、多ければ約2.26倍の成績となりそうだ。もちろん、この数字は公開3週間前の時点のもの。今後のプロモーション次第では、初動記録をさらに伸ばす可能性もある。

2023年の夏は『リトル・マーメイド』や『ザ・フラッシュ』『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』といった話題作が続々公開となるが、本作にとって目下のライバルは『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』。米The Hollywood Reporterによれば、5月19日の公開後3日間の興行収入は6,700万~7,000万だという。予想通りの結果となった場合、『アクロス・ザ・スパイダーバース』は『ワイスピ』超えの高速発進となるのだ。

前作『スパイダーバース』は米国興収1億9,024万ドル、海外興収1億8,529万ドルで、世界累計興収は3億7,554万ドル。Rotten Tomatoesで批評家スコア97%、観客の出口調査に基づくCinemaScoreでは最高評価の「A+」という驚異的な支持率にも後押しされて大ヒットを記録した。今回も同等のヒットとなるかどうかは、『スパイダーマン』ブランドのみならず作品のクオリティにもかかっている。

なお調査によると、『アクロス・ザ・スパイダーバース』に大きな注目を寄せているのは25歳未満の男性とのこと。もとよりスーパーヒーロー映画はこの層への訴求力が高いとされるが、本作がアニメーション映画であることはひとつの強みだ。ファミリーを含むあらゆる世代を巻き込めれば、夏の映画市場で思いもよらぬ存在感を発揮することになるかもしれない。

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
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ピーター・パーカー亡きあと、スパイダーマンを継承した高校生マイルス・モラレス。マルチバースを自由に行き来できるようになった世界で、彼はともに戦ったグウェン・ステイシーと再会し、別の次元へ旅立つ。そこで出会ったのは、様々なユニバースから選び抜かれたスパイダーマンたち=スパイダーピープルだった。そしてマイルスは、かつてのスパイダーマンがみな受け入れてきた哀しき定めを知る。それは、この世界と自分の愛する人を同時には救えないということ。

救うのは、愛する人か、世界か? やがてマイルスは、それでも両方を守り抜くことを固く誓う。しかし、その決断はマルチバース全体を揺るがす史上最大の危機を招くのだった……。

監督は『ソウルフル・ワールド』(2020)のケンプ・パワーズ、前作美術監督のジャスティン・K・トンプソン、「ヴォルトロン」(2016-)のホアキン・ドス・サントス。製作・脚本をフィル・ロード&クリス・ミラー、共同脚本を『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021)のデイヴ・キャラハムが務めた。

映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』は2023年6月16日(金)全国公開。

Source: Deadline, The Hollywood Reporter

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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