「一流シェフのファミリーレストラン」完結、「どうやってさよならを言えばいいか分からない」とマーカス役が喪失感を語る

ディズニープラス「スター」で配信中の人気ドラマ「一流シェフのファミリーレストラン(原題:The Bear)」がシーズン5にて幕を下ろした。シリーズの完結に寂しさを感じているのはファンだけではなく、キャストも然りだ。レストランのペストリー・シェフを務めるマーカス役ライオネル・ボイスが率直に心境を語っている。
「一流シェフのファミリーレストラン」は、ニューヨークで名を馳せたシェフのカーミー(ジェレミー・アレン・ホワイト)が、故郷シカゴに戻り、兄マイキー(ジョン・バーンサル)の遺した財政難のサンドイッチ店The Beefの立て直しを図り、新店The Bearでのオペレーションに奮闘する物語。
波乱万丈の日々を過ごす登場人物の中でも、目覚ましい成長を遂げたのがマーカスだ。マクドナルドでアルバイトしていたところを、生前のマイキーに誘われ、The Beefで働くようになったマーカスは、デザート作りの面白さ、奥深さに目覚め始める。カーミーの計らいでデンマーク・コペンハーゲンで修行したほか、The Bearでも地道な研鑽を続けシェフの新人賞も獲得した。
ボイスは米Varietyに向けて「僕はおそらく、別れを告げるのが一番苦手な人間の一人だと思います」と語る。「明日もまたみんなに会えるんだって思い込めば、少しは楽になれるかな」と考えるほどに、センチメンタルに陥ってしまうタイプのようだ。
「どうやってさよならを言えばいいか分からないというのが実のところです。ふと見上げたら、そこにはもう何もないって日がいつかくるまで、そのままにしておこうかなと思います。」


人気ドラマシリーズは、その後スピンオフや劇場版に発展するケースも少なくない。インタビュアーから、マーカス役を演じるのはこれで最後と思っているのかと問われ、ボイスは頷く。「また復活することもあるのかもしれないけど、僕はそうは思っていない」とカムバックは想定していないようだ。
「この旅路は、本当に完結した感じがしました。もう一度戻って掘り下げたいと思うような部分はありません。このキャラクターをここで終わらせるのは、とても納得のいく結末だと感じます。やり残したことは何もないです。」
激しい自己主張をしない、穏やかで優しいマーカスが、強みを自覚した後に唯一無二の存在へと昇り詰める様は、本シリーズがもたらしたキャラクターアークの中でも最も印象的なものの1つだ。視聴者の心を揺さぶったマーカスの成長を誰よりも理解しているのがボイス本人ということなのだろう。
またボイスも表現者として大きな飛躍を遂げた。シーズン4のエピソード「ワームス」ではシドニー役アヨ・エデビリと共同で脚本を執筆。ラッパーのケンドリック・ラマーが主宰するクリエイティブ・エージェンシー「Project 3 Agency」のショートフィルムにも出演している。ライアン・ゴズリング主演『プロジェクト・ヘイル・メアリー』では、原作小説には登場しない映画オリジナルのキャラクターを好演するなど、俳優として堅調なステップを積んでいる。
ボイスはマーカスの衣装やエプロンを撮影現場から少し持ち帰ったそう。しばらく余韻に浸ったあと、また新たなキャラクターに没頭するように向き合うことになるのだろう。
Source:Variety






























