【特集】『ワンダーウーマン』前半のハイライト、ビーチでの戦闘シーンに迫る ― カギとなるのは「ダイアナの視線」撮影現場は超過酷!
注意

この記事には、映画『ワンダーウーマン』のネタバレが含まれています。

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映画『ワンダーウーマン』において物語前半のハイライト・シーンといえば、ダイアナの故郷であるセミッシラに不時着したスティーブ・トレバーを追って、ドイツ軍の兵士たちが次々と島に上陸するシーンだろう。
ゼウスによって人々から隠されていたはずのセミッシラに男たちが銃を持って現れ、ヒッポリタ女王やアンティオペ将軍率いるアマゾン族の女性たちと激しい戦いを繰り広げる……。

映画の冒頭から展開される厳しい訓練の数々は、このビーチでの戦闘シーンで実を結ぶことになる。単に主人公であるダイアナの力が発揮されるというだけでなく、アマゾン族がかくも速く、かくも強いということが観客にはっきりと示されるのだ。
『ワンダーウーマン』の海外盤ブルーレイ&DVDには、パティ・ジェンキンス監督がこのシーンを解説するメイキングが収録されている。米エンターテインメント・ウィークリー誌が映像の一部を公開しているので、少しだけ製作の様子を覗いてみることにしよう。

ビーチの戦闘は「ダイアナの視点で描かれている」

この映像でパティ・ジェンキンス監督は、ビーチでの戦闘シーンで描くべきことが最初からクリアに見えていたことを明かしている。

「ビーチの戦闘はダイアナの視点で描かれていることが特徴です。彼女は周囲にいるアマゾン族の人々の、ロマンティックかつ美しい考えとともに成長してきました。そこで戦い、トレーニングを積んで、彼女はその一員になりたいと思うんです。彼女はみんながとてもフェアな、整理されたやり方で訓練するのを見てきました。アマゾン族が戦うとき、そこにはルールがあるんです。
この戦闘シーンが魅力的なのは、アマゾン族の人々がもうひとつの顔を見せるのをダイアナが初めて見るところなんです。残忍で、有能で、自ら戦いに乗り込んでいく。また彼女は、そこで男性の恐ろしさを見るんですよ。彼らの持っている銃や兵器は誰も見たことがないんです。」

またこのシーンの見どころは、美しい風景を舞台に大勢の人々が剣と銃を交える様子を見事に切り取った撮影と演出にもあるだろう。群衆が入り乱れる戦いを撮りきったのは、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』などでもキャリアを積んだ、撮影監督のマシュー・ジェンセン氏だ。しかし米Slash Filmのインタビューに語ったところによると、その舞台裏は非常に過酷だったという。

「あのシーンを撮るのはすごく時間がかかりました。イタリアのビーチで数週間撮影したんですよ。実現のために、(撮影の)ファースト・ユニットとセカンド・ユニットが大変な努力をしたんです。セカンド・ユニットの監督はザック・スナイダー作品のベテラン、デイモン・カロでした。
時には全員がひとつになって、アクションシーンを6台のカメラで同時に撮影していたんです。まるでカオスを作り上げているようなもので、全部のカメラが正しい位置にあるかを走り回って確かめたり、カメラの露出をすべて適切にしたり、カメラのオペレーター全員とコミュニケーションを取ったりしていましたよ。」

ただし本当に過酷なのは、どうやら実際にカメラを回したあとのことだったようで……。

「(撮影が始まると)みんなが分かれて、ファースト・ユニットはコニー・ニールセン(ヒッポリタ女王役)やロビン・ライト(アンティオペ将軍役)、ガル・ガドット(ダイアナ役)のファイト・シーンを撮り、セカンド・ユニットがありとあらゆる細かい仕事をしていました。ワイヤーが必要なスタントや、スタント・パフォーマーのものすごいスキルを撮っていたんです。」

またジェンセン氏によると、撮影のためにカメラに仕掛けが必要な時でも、いつも時間に追われながらその準備をこなさなければならなかったという。彼は現場の様子を「効率の面でも技術の面でもすごく大変だった」と振り返っているのだ。

パティ・ジェンキンス監督によるビジョンのもと、キャスト・スタッフが一丸となって生み出したこの戦闘シーンはまぎれもなく劇中で大きな意味を持ち、観客を確実に驚かせる仕上がりとなっている。撮影スタッフが総出で撮ったというアクションの細部を、ぜひともスクリーンで何度も確かめてみてほしい。

映画『ワンダーウーマン』は2017年8月25日より全国ロードショー

Sources: http://ew.com/movies/2017/08/28/wonder-woman-beach-battle-behind-the-scenes/
http://www.slashfilm.com/wonder-woman-cinematographer-on-the-films-emotional-impact/
©Warner Bros. 写真:ゼータ イメージ

About the author

稲垣 貴俊(Takatoshi Inagaki)。THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくしてお伝えできればと思っております。

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