『ブレードランナー 2049』驚きの別タイトル案とは?決定の経緯をスタッフが語る

映画『ブレードランナー』(1982)の35年ぶりとなる続編は、前作の舞台となった2019年から30年後の、2049年の世界で展開するストーリーだ。したがってタイトルは『ブレードランナー 2049』である。

しかし多くの映画がそうであるように、本作のタイトルが決定するまでにも紆余曲折があったようだ。米Monsters and Criticsのインタビューで、スタッフ陣がタイトル決定までの経緯や裏話を語っている。

もし『ブレードランナー 2049』じゃなかったら?


『ブレードランナー 2049』でプロデューサーを務める、アルコン・エンターテインメント社のアンドリュー・コソーヴ氏はタイトルについてこう語っている。

「この映画は常に『ブレードランナー』でした。だから話し合ったのは、タイトルに何を付け加えるかということだけです。まさに一から考えるようなことはしませんでしたね、『ブレードランナー』ですから。別のタイトル案は少しだけありました。たくさんの人たちが別々の意見を持っていたんです。」

アンドリュー氏が別タイトルのひとつとして挙げたのは、『ブレードランナー:アンドロイズ・ドリーム(Blade Runner: Androids Dream)』だった。言わずと知れた前作の原作小説、フィリップ・K・ディックによる『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?(Do Androids Dream of Electric Sheep?)』からのもじりである。
そもそも『ブレードランナー』というタイトルや、主人公デッカードの職業はSF作家アラン・E・ナースの同名小説から“拝借”されたものであり、ディックによる原作小説に直接の関係はなかった。それが2017年になって、小説の題名が映画に使われるというのはさぞ感慨深かっただろうが……なぜこのタイトルは採用されなかったのだろうか?

「ブロデリック(・ジョンソン。アルコン社共同社長)と私は、タイトルはシンプルな方が良いと思っていました。前作の舞台、前作のファースト・フレームは2019年のロサンゼルスで、私たちの物語はその30年後ですから、ただ『ブレードランナー 2049』と呼ぶのがシンプルできれいだと思ったんですよ。」

また脚本家のマイケル・グリーン氏は、『アンドロイズ・ドリーム』なる案が浮上するよりも前のこと、前作を執筆したハンプトン・ファンチャーによる脚本の草稿に別のタイトルが付いていたことを明かしている。

「ハンプトンがトリートメント(脚本の要約)と草稿を書いた時、『アシッド・ズー』(Acid Zoo:酸性の動物園)というスゴいタイトルが付いていました。しばらくはそれがワーキング・タイトル(編注:作業用タイトル。一般には明かされない)になっていましたよ。
彼は知らないことですが、僕が作業を始めた時には『クイーンズボロ』(編注:ニューヨークに実在する橋の名前)というワーキング・タイトルでした。[中略]僕はマンハッタンに住んでいて、そこを通っていたんですよ。ハンプトンがブルックリンに住んでいるのは知ってたので、タクシーで通る時、膝にラップトップを置きながら“よし、二人を結ぶ橋だ”と思ったんです。長いこと、ワーキング・タイトルは『クイーンズボロ』でしたね。」

 

ところが最終的に、そのワーキング・タイトルも別の名称に変わることになってしまった。

「ある時、ライン・プロデューサーとメールのやり取りをしていて知ったんです。画面の一番下、署名のところが『トライボロー』(編注:同じくニューヨークに実在する橋)に変わっていたんですよ。どうしたのかと尋ねたら、“みんなが『ブレードランナー』が『クイーンズボロ』だと気づいたんで、飛び降りる橋を変えたんです”って。」

さて、あなたは『ブレードランナー 2049』と『ブレードランナー:アンドロイズ・ドリーム』、どちらのタイトルがふさわしいと思っただろうか? ちなみに『アシッド・ズー』という仮タイトルにはなんらかの意味が隠されているのか、それとも……。

映画『ブレードランナー 2049』は2017年10月27日より全国の映画館にて公開中

Source: https://www.monstersandcritics.com/movies/exclusive-blade-runner-2049-was-almost-called-this/

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THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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