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『DIGGER/ディガー』イニャリトゥ監督ロングインタビュー ─ 「他人から受け取った物語ではなく、自分で観て、自分の体験にしてほしい」【限定】

もう観たか?アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督の最新作『DIGGER/ディガー』。予告編で明かされている情報だけでは、その全貌を到底つかめない。資本主義や権力、人間の強欲を風刺する物語でありながら、映画の鑑賞体験を揺さぶるような、大胆な仕掛けも秘められている。米国公開後は批評家や観客の間で賛否が大きく分かれたが、イニャリトゥ監督は本作を、自身のキャリアでも最高峰に位置する一本だと確信している。

そんな『DIGGER/ディガー』の米公開初週末を終えたばかりのタイミングで、イニャリトゥ監督が来日。筆者はカメラ撮影を行いながらの単独ロングインタビューの機会を得た。

トム・クルーズのスター像を反転させた意図、『バードマン』の主人公との違い、驚きに満ちた物語の構造、エマニュエル・ルベツキと作り上げた映像世界。そして『バベル』から20年を経て監督が見つめる、言葉と現代社会の変化についても尋ねている。

話題は映画の創作論から、権力や人間の本質、さらには映画批評との向き合い方にまで及んだ。時に穏やかに、時に力強い言葉で語られた、イニャリトゥ監督の映画哲学。ここにインタビューの全文をお届けする。

『DIGGER/ディガー』アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督 単独ロングインタビュー

──はじめまして。本日はありがとうございます。

こちらこそ、ありがとう。

──本作はアメリカで公開されたばかりですが、初週末の反応をどのように受け止めていますか?

この映画には本当に、本当に満足しています。これ以上ないほど誇りに思っています。私だけでなく、この映画を作った全員がそうだと思います。私自身がこれまで手がけてきた作品の中でも、最高峰にある一本だと思っています。

そして、この映画を受け取ってくれた人たちは、本当に正しく作品を受け止めてくれていて、とても情熱的に反応してくれている。この映画は残っていくと思います。時間に耐える作品になる。だから、とても幸せですよ。

──トム・クルーズが主演です。彼は映画の中で何度も世界を救ってきましたし、『トップガン マーヴェリック』では文字通り映画館や映画業界まで救ったと言われました。なぜディガーを演じるのはトムでなければならなかったのでしょうか? 彼の“スーパースター”や“救世主”というイメージを意識的に逆手に取ったところはありますか?

DIGGER/ディガー
(C) 2026 WBEI and Legendary

この物語に何が必要なのか、このキャラクターを観客に信じてもらうために何が必要なのかは、私たちには分かっていました。ディガーという人物は、私たちが映画で描いたような形でなければいけなかった。なぜなら、これがこういう人物における現実だからです。

ある意味では、彼は“誰も望んでいない救世主”であり、“誰も望んでいないヒーロー”なんです。だから今回は、トムがこれまで担ってきたものを反転させているわけです。

──トムがスターとしてのパブリックイメージから大きく離れた役といえば、『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』のレス・グロスマンもあります。ディガーを作るにあたって、トムとあのキャラクターについて話したことはありますか? また、2人のキャラクターに何らかのつながりを感じますか?

いや、ないですね。全然違うキャラクターだと思いますし、ジャンルも違います。

これは風刺ではありますが、今回トムは複数の役割を演じています。ですから、あの役とはまったく違う。レス・グロスマンは非常に面白いカメオ出演でしたが、今回はトムが複数の異なる役割を通して映画全体を牽引しています。

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者、運営代表。執筆・編集から企画制作・取材・出演まで。数多くのハリウッドスターに直接インタビューを行なっています。お問い合わせは nakataniアットriverch.jp まで。

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