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「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」製作者、「ロード・オブ・ザ・リング」ドラマにライバル意識なし ─ むしろ相乗効果に期待

ハウス・オブ・ザ・ドラゴン
HBO

「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)の前日譚「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」と、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作の数千年前を描くドラマ「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」。2つの超大作ファンタジー・シリーズは競争関係にあるとみなされているものの、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」のショーランナーは「力の指輪」を全くライバル視していないようだ。米The Wrapのインタビューで語っている。

HBOの「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」は、「ゲーム・オブ・スローンズ」の約200年前を舞台にターガリエン家の内戦を描く。一方のAmazon「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」は、J・R・R・トールキン著『指輪物語』を基に中つ国の‟第二紀”を舞台としている。いずれも超大作ファンタジーであること、前日譚の役割を果たしていること以外に共通点はないが、メディアではその視聴率争いが話題となっている(計算方法によって結果は異なるが、どちらも大成功を収めている)。

インタビューでは、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」ショーランナーのライアン・コンダルが、一見ライバルの「力の指輪」について言及。もともとトールキンのファンであることを明かし、ファンタジー作品が増えることを歓迎した。

「『指輪物語』や『シルマリルの物語』、『ホビットの冒険』を何回も読んで育ち、ピーター・ジャクソンの映画も何度も劇場で観ました。率直に言って、僕は良い作品であれば、これらすべてのものが存在する世界に生きていたいんです。もっと優れた、制作費の高いSF・ファンタジーをテレビで観たいというのが、我々オタクの願いではないでしょうか。」

さらにコンダルは、一方の視聴率が上がれば、もう一方が下がる、というわけではないと指摘。むしろ、ファンタジージャンルとして素晴らしい相乗効果が生まれると考えているようだ。

「『力の指輪』を観ている人が、『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』を観ていないとは思いません。僕は、一方が他方を養うものだと考えています。そしてテレビで良質なエンターテイメント作品が増えれば増えるほど、これまであまり(ファンタジーを)観る気のなかった一般の人たちを引きつけることができると思います。」

ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪
(c)Amazon Studios

この考えについては、原作者のジョージ・R・R・マーティンも賛同。自身のブログ『Not A Blog』にて、次のように語っている。「両番組の成功を見ることほど、彼(コンダル)を喜ばせるものはないでしょう。私も同じです。私はファンタジー・ファンで、テレビでもっとファンタジーを観たいですし、2つの大ヒット番組以上にこれを達成できるものはないでしょう」。

またコンダルは、ファンタジー・シリーズが成功すればするほど、スタジオが同ジャンルに投資する可能性は高まるだろうと指摘する。「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」と「力の指輪」の両方が大成功を収めたことで、また新たな大作ファンタジー・シリーズが生まれることに期待したい。

Source:The Wrap,Not A Blog

Writer

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KyokoKyoko Okajima

アメリカ留学、大手動画配信サービスの社員を経て、ライターに転身。海外ドラマが大好きで、永遠のNo.1は『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』。

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