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「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」原作とは異なる2つの死、ショーランナーが解説

ハウス・オブ・ザ・ドラゴン
© 2022 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and all related programs are the property of Home Box Office, Inc.

この記事には、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」第5話『われらは道を照らす』と第6話『王女と王妃』のネタバレが含まれています。

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サー・ジョフリー・ロンマス

第5話では、レイニラ(ミリー・オールコック)とレーナー・ヴェラリオン(テオ・ネイト)の結婚の前祝いで、サー・クリストン・コール(ファビアン・フランケル)が、レーナーの秘密の恋人であるサー・ジョフリー・ロンマス(ソリー・マクラウド)を殴り殺す。一方、原作『炎と血』(早川書房)では、馬上槍試合でクリストンがジョフリーを殺している。

わずかな違いで受け手のニュアンスは変わるため、第5話の展開は‟Bury Your Gay”(フィクションにおいて、LGBTQキャラクターが殺されやすい傾向にあること)の問題があると物議をかもしていた。この件について聞かれたコンダルは、まず原作との違いについて以下のように説明している。

「まず第一に、あれは本の中の話です。(ドラマでは)少し違った形で表現されました。(原作では)試合で、ジョフリーがクリストン・コールに嫉妬と怒りゆえに殺害されます。我々はそれをオープンにして、コールが自分に向けられた侮辱にいら立つ様子を描きました。残酷で、暴力的な世界です。コールはある種のキャラクターとして、自分をさらけ出したのだと思います。考えなしにやったことではありません。視聴者がそれぞれ反応するのは分かっていますが、これが私たちの物語なのです。」

また‟Bury Your Gay”問題については「おそらく漠然と」意識していたと言い、普段インターネットを見ないため「こういうことに影響されないし、ゆえに自由にストーリーを語ることができる」とコメント。予想される視聴者の反応より、ストーリーテリングを優先させたということだろう。

ハウス・オブ・ザ・ドラゴン
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レーナ

第6話では、デイモン(マット・スミス)の妻レーナ(ナンナ・ブロンデル)が、赤子を産むことができず、自身のドラゴンに炎を吐かせて自死する。一方で原作のレーナは、分娩後に産褥熱にかかり死亡していた。

原作と異なる形でレーナが死を遂げた理由について、コンダルは「レーナは騎竜者です。第2話で見た小さな少女は、数年後に世界で最も大きなドラゴンを手に入れました。彼女は歴史書に書かれているような死に方はしたくないだろう、と思ったんです」と説明。物語の進行上、レーナというキャラクターに多くの時間を費やせなかったが、「彼女らしい生き生きとした、記憶に残るような姿を見せたかった」と明かした。

以前、共同ショーランナーのミゲル・サポチニクは出産シーンについて「それぞれ異なるテーマを与え、異なる視点から掘り下げていく」と明かしていたが、レーナの出産はその最たる例だろう。出産中に母子ともに生きられないことが分かり、ドラゴンの炎で死ぬことを選んだレーナには、騎竜者の彼女にふさわしいテーマが与えられたといえる。

Source: Variety

Writer

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KyokoKyoko Okajima

アメリカ留学、大手動画配信サービスの社員を経て、ライターに転身。海外ドラマが大好きで、永遠のNo.1は『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』。

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