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『ジャスティス・リーグ』スナイダー・カットに ワーナー幹部「我々は君と戦っていたけれど、結局、正しいのは君だった」

ザック・スナイダー
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28487603362/

旧DC映画ユニバースを指揮したザック・スナイダーは、『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』(2021)を製作したことで「救われた」と語る。米Varietyのインタビューにて、当時の心境を率直に明かした。

『マン・オブ・スティール』(2013)や『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)を手がけたスナイダーは、旧ユニバースの集大成として構想された『ジャスティス・リーグ』(2017)の製作中、娘の自死を受け、「気力を完全に失って」降板。その後、『アベンジャーズ』(2012)のジョス・ウェドンが引き継ぎ、短尺化&コメディ要素を投入し、大幅な再撮影が行われた。

公開から約10年、スナイダーは劇場公開版──彼自身は「ジョス版」と呼ぶ──をいまだ観ていないことを明かした。

「本当にどん底の時期でした。娘を亡くしただけでなく、自分がまったく関わっていないバージョンの映画が公開されて、しかも自分の名前が載っているんですから。」

降板後、ワーナー側に映画の進捗を尋ねたところ、「大丈夫ですよ、再撮影をしています」との返答があり、スナイダーは「そうなんだ、もういいや」と感じていたという。ところが、妻でプロデューサーのデボラ・スナイダーは、劇場公開版を観たあとスナイダーにこう告げた。

「帰ってきて、“絶対にあの映画を観ちゃダメ”と言ったんです。それで初めて、60ページも書き直されていたことを知りました。私は映画を観たことがないので、実際のところはわからないんですが。」

スナイダーは、「当時の状況はきわめて特殊なものだった」と話す。「ユニバースのビジョンや映画の作り方、そのすべてにおいて」当時のワーナー経営陣と対立していたというのだ。

「とてつもない価値がある巨大IPを、彼らがなるべく守ろうとしたのは理解できます」とスナイダーは言う。「全員の仕事がかかっているものを、“狂人”に──少なくとも彼らにとっては──に委ねてしまった。ひどい言い方ですが、“ザックの身に起きたことは、映画を取り戻すチャンスだ”と考えた人がいたわけです」

のちにスナイダーはファンの熱烈な後押しを受け、本来のビジョンに基づく『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』を完成させた。その後、当時のワーナー幹部に言われたことは、「救われるような出来事だった」という。

「もう会社を去った人ですが、彼は、“ザック、君がすべて正しかった”と言ったんです。“ありがとうございます”と答えると、“我々は君と戦っていたけれど、結局、正しいのは君だったんだ”と。あの映画を、自分なりに完成させられたことで本当に救われました。」

その後、ワーナーはDCユニバースを再編し、新たな舵取り役としてジェームズ・ガン&ピーター・サフランを指名した。まだスナイダーは新ユニバースの作品を観ていないというが、『ザック・スナイダーカット』を経て、彼自身はどこか解放されたところがあるのかもしれない。

「街を歩いていると、“あの映画を作ってくれて本当にありがとう”と、しょっちゅう声をかけられるんです」とスナイダーは話す。「とても素晴らしいことです」

Source: Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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