ノーラン最新作『オッペンハイマー』は「今世紀で最も重要な最高傑作」 ─ 『タクシードライバー』脚本家が絶賛

クリストファー・ノーラン監督の最新作『オッペンハイマー(原題)』が、2023年7月21日に米国公開を迎えた。フランスのパリでワールドプレミアを迎えて以来、各方面から称賛の声が上がっている本作だが、数多くの名作映画で脚本を執筆したポール・シュレイダーもこの映画を絶賛する一人だ。
シュレイダーは、マーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』(1976)『レイジング・ブル』(1980)『最後の誘惑』(1988)で脚本を手がけた鬼才。その後もコンスタントに注目作に携わってきたシュレイダーは、近年は『魂のゆくえ』(2017)『カード・カウンター』(2021)で脚本・監督を務めている。
衰えぬ創作意欲で活躍を続けるシュレイダーは、自身のInstagramにノーラン監督と一緒に写った画像を投稿。「『オッペンハイマー』は今世紀で最も重要な最高傑作。今年、劇場で映画を1本観るとしたら、それは『オッペンハイマー』でしょう。私はノーランの熱狂的なファンではないが、この映画にはブチのめされてしまいました」と作品の完成度を称えている。
本作は米Rotten Tomatoesにて、批評家スコア93%・観客スコア94%(7月21日時点)という高記録を獲得。海外の最速レビューでは「ノーラン史上最高傑作」と評されたほか、「壮大な歴史ドラマでありながら、まぎれもなくノーランの感性がある。緊張感、構成、スケール感、驚くべきサウンドデザイン、優れた映像。凄い」と称され、「素晴らしい映画だ。“恐ろしい”という言葉が常に頭に浮かぶ。容赦ないテンポの、異様なまでに細かく、そして入り組んだ歴史ドラマがひたすらに積み上げられてゆく」などと記された。
『オッペンハイマー』は、第二次世界大戦における原子爆弾の開発・製造計画「マンハッタン計画」を主導した、“原爆の父”として知られる物理学者ロバート・オッペンハイマーの半生を描く物語。出演者にはロバート・オッペンハイマー役のキリアン・マーフィーをはじめ、アメリカ原子力委員会の元会長ルイス・ストロース役のロバート・ダウニー・Jr.、マンハッタン計画の指揮者レズリー・グローヴス役のマット・デイモン、ロバートの妻キャサリン役のエミリー・ブラント、精神科医ジーン・タトロック役のフローレンス・ピューらが名を連ねた。
映画『オッペンハイマー(原題)』は2023年7月21日より米国公開中。日本公開は未定。
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