『スター・ウォーズ』パルパティーン実写ドラマをジョージ・ルーカスが企画していた ─ 皇帝をヒトラーのように追う政治スリラー?

『スター・ウォーズ』銀河史上最も狡猾な支配者、シーヴ・パルパティーン/ダース・シディアスを主人公級に据えた実写ドラマ企画が、かつて存在していたようだ。パルパティーン役を演じたイアン・マクダーミドが、ジョージ・ルーカスとの間で交わされた幻の構想を明かした。
マクダーミドは米テキサス州サンアントニオで開催されたSpacecon 2026のパネルに登壇。そこで、ルーカスがかつて『スター・ウォーズ』の実写テレビシリーズを検討していたことを振り返った。米Popverseが伝えている。
「今なら話せると思います」と前置きしたマクダーミドによれば、当時は『スター・ウォーズ』をテレビシリーズとして展開する発想自体が一般的ではなかったという。
ある日、ルーカスとの昼食の席で、マクダーミドは新企画への参加を持ちかけられた。構想されていたのは、パルパティーンの歩みを追うシリーズだったという。マクダーミドは「皇帝の進展を、ヒトラーのように、ある程度追っていくようなもの」と説明。劇中ではパルパティーン暗殺未遂が描かれる可能性もあったといい、「もちろん、それは成功しないのですが」と冗談めかして語っている。
実現していれば、『スター・ウォーズ』では異色の政治スリラーになっていたかもしれない。パルパティーンはナブー選出の元老院議員として表舞台に立ちながら、裏ではシス卿ダース・シディアスとして銀河共和国の転覆を画策。銀河元老院で権力を拡大し、クローン戦争を利用して非常時大権を手に入れ、ついには銀河帝国を樹立して皇帝の座に君臨した。英雄譚や冒険活劇の側面が強い『スター・ウォーズ』の中で、彼の物語は権力、扇動、恐怖政治、民主制の崩壊を描く政治劇そのものでもある。
さらにルーカスは、マクダーミドがエピソードの1本を監督する可能性にも言及したそうで、本人は「それを聞いて気絶しそうになりました」と振り返っている。もっとも、この企画は実現には至らなかった。
現時点では、マクダーミドが語った企画が、ルーカスが長年開発していた未製作実写ドラマ『Star Wars: Underworld(原題)』を指しているのかは不明だ。『Underworld』は『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』と『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の間を舞台にした企画として知られ、コルサントの暗部や犯罪世界を描く構想だったとされる。一方、当時の報道では皇帝は姿を見せない存在として扱われるとも伝えられていたため、今回の発言からは、ルーカスが別の実写シリーズを構想していた可能性、あるいは『Underworld』内でパルパティーンの比重が当初知られていた以上に大きかった可能性も考えられる。
現在の『スター・ウォーズ』では、「マンダロリアン」「キャシアン・アンドー」「アソーカ」「スケルトン・クルー」など、実写ドラマシリーズがフランチャイズの大きな柱になっている。しかし、ルーカスフィルムがディズニーに売却される2012年以前、実写テレビシリーズはまだ実現前の構想段階にあり、『スター・ウォーズ』初の実写ドラマの登場は2019年の「マンダロリアン」まで待たねばならなかった。
もしパルパティーンの権力掌握を描くドラマが生まれていたなら、『スター・ウォーズ』は現在とはまた違った形で、銀河の政治と闇を掘り下げていたのかもしれない。
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Source:Popverse
























