『パラサイト 半地下の家族』IMAX版・モノクロ版が公開決定 ─ ファン待望の特別仕様、ついに日本上陸

第92回アカデミー賞にて外国語映画として初めての作品賞を受賞し、監督賞・脚本賞・国際長編映画賞の最多4冠に輝いた『パラサイト 半地下の家族』が、IMAX上映とモノクロ Ver.で劇場公開されることが決定。新たに2種類のビジュアルと、モノクロ Ver.の予告編が到着した。公開日は映画館の再開に向けて調整中で、決定しだい告知される。

公開直後から日本でも大ヒットとなった『パラサイト 半地下の家族』は、アカデミー賞の受賞を受けて勢いを増し、日本国内の観客動員数は330万人を超え、興行収入45.5億円を突破。韓国映画としての日本興収記録を塗り替えただけでなく、『グリーンブック』（21.6億円）や『ラ・ラ・ランド』（44.2億円）など、近年のアカデミー賞受賞作を引き離してのムーブメントとなった。

ついに日本上陸が決定したIMAX上映・モノクロ Ver.は、海外の動向を知る映画ファンが長らく待望してきたもの。IMAX上映は、北米においてオスカー獲得後の2月に1週間限定で実施されていた。IMAX仕様にデジタルリマスターされた映像は、さらなる臨場感をもたらし、映画の力を濃厚に味わえる仕上がりだ。

一方のモノクロ Ver.は、オリジナル版がカンヌ国際映画祭でお披露目となる前に制作されたものだ。制作の理由として、ポン・ジュノ監督は、「黒澤明やジャン・ルノワール、ジョン・フォード、アルフレッド・ヒッチコックなど偉大な監督たちのフィルモグラフィーには、モノクロ映画の時代とカラー映画の時代がありますが、 私たちの世代はモノクロ映画を作る機会がありませんでした。自分もクラシックの仲間入りをしてみたいという夢を、最新のデジタル技術のおかげで実現することができました」と語っている。

また、モノクロ Ver.に足を運ぶ観客に対して、監督は「同じ映画がモノクロになることで、鑑賞体験がどれだけ変わるものか、面白く感じていただけると思います。私は二度このバージョンを観ていますが、初めは寓話のように感じられ、まるで昔の物語を見ているかのような不思議な感覚になりました。二度目は、映画がより現実的で鋭く感じられ、 まるで刃物で切りつけられるかのようでした。俳優たちの演技がさらに際立ち、より登場人物を中心に映画が展開しているようにも思えました。観客のみなさんが、カラー版の鑑賞体験と比較し、ご自身の『パラサイト』モノクロ版の鑑賞方法を見つけてくれたら嬉しいです」とのメッセージを送った。

映画『パラサイト 半地下の家族』IMAX上映・モノクロ Ver.の公開日は、映画館の営業再開後に向けて調整中。