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『スター・トレック』新作映画の公開予定が白紙に ─ クリス・パインら復帰の第4作、監督降板を受けて

スター・トレック
Photo by Eva Rinaldi https://www.flickr.com/photos/evarinaldiphotography/8675254818/ Remixed by THE RIVER

J・J・エイブラムス製作、映画『スター・トレック』第4作(タイトル未定)の公開予定が正式に撤回されたことがわかった。2022年9月27日(米国時間)、パラマウント・ピクチャーズが発表した。

本作は『スター・トレック』(2009)に始まった「ケルヴィン・タイムライン」のシリーズ第4作として、2022年2月に企画が発表されていたもの。カーク船長役のクリス・パイン、スポック役のザッカリー・クイントをはじめ、ゾーイ・サルダナ、カール・アーバン、サイモン・ペッグ、ジョン・チョーらおなじみのキャスト陣が復帰する計画で、撮影は2022年末に始まる予定だった。

雲行きが突如怪しくなったのは、2022年8月下旬のことだ。監督に就任していた「ワンダヴィジョン」(2021)のマット・シャックマンが、マーベル・シネマティック・ユニバース映画『ファンタスティック・フォー(原題)』のために本作を降板したのである。監督を失った以上、予定通りに撮影を始めることはできず、当初予定されていた2023年12月22日の公開も難しくなった。

ただし報道によると、今回の予定撤回はあくまでも一時的なもので、パラマウントは新たな監督を検討中。後任が決まりしだい、再び企画も動き出し、新たな公開日も設定されるとみられる。

第4作の脚本は、『カオス・ウォーキング』(2021)のリンジー・ビアーと『キャプテン・マーベル』(2019)のジェニーヴァ・ロバートソン=ドウォレットによる草稿を基に、最新版は『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(2022)のジョシュ・フリードマンと「ワンダヴィジョン」のキャメロン・スクワイアズが執筆していた。ただし監督の交代を受け、再び脚本にも手直しが入ることになりそうだ。

ちなみに既報によると、2月の製作発表時、復帰予定とされたキャストたちは誰も出演契約を結んでいなかったとのこと。その後の動向は伝えられていないが、公開の延期を受け、契約面の変更やスケジュールの調整も別の課題として浮上してくる可能性はある。もっとも期日が延びたということは、あらゆる面で都合をつけやすくなったということかもしれないが……。

Source: Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。