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クルマに憧れない僕がクルマ改造番組「カー・マスターズ」にドハマリした理由 ─ おうち時間に観たいシリーズ作品を1日1本紹介

カーマスターズ
https://youtu.be/QNrk53FZcxY

新型コロナウイルスの感染拡大防止のための「緊急事態宣言」も、どうやら長引くことになりそうだ。いつもなら話題の大作映画がやってくるゴールデン・ウィークも、今年はずっとおうちで過ごすことになりそう。

そんな時だからこそ、たっぷり時間を使って「シリーズもの」に手を出してみてはいかがだろう。海外ドラマやリアリティ番組、ドキュメンタリー・シリーズなど、THE RIVER編集部メンバーいちおしのタイトルを8日連続で1日1作ご紹介。話題作から、ちょっぴりマイナーなものまで、イチオシ作をぜひお楽しみいただきたい。

4日目は編集長 中谷直登より、「カー・マスターズ ~スクラップがお宝に変わるまで~」をご紹介。

「カー・マスターズ ~スクラップがお宝に変わるまで~」

Netflixのオリジナルシリーズ「カー・マスターズ ~スクラップがお宝に変わるまで~」は、副題にあるように、スクラップ同然のクルマをクールに改造し、それをさらに高価なクルマと交換し、また改造と交換を繰り返し、最終的にケタ違いの貴重なクルマや大金を手に入れるという「カスタムカーわらしべ長者ノンフィクション」番組だ。カーマニア向けの番組かと思いきや、誰でも楽しめる。事実、筆者はクルマへの知識も憧れも無く、今どき「SUV」とかそんな基本用語さえ意味が分からないド素人だが、すっかりハマって今や次シーズンを心待ちにしている。

クルマが好きな方に向けては、きっとこの番組はクルマに詳しい方がマニアックに紹介すれば良いだろう。マニア垂涎の、とんでもなく貴重なクルマとか、そのレプリカが続々と登場する。しかし専門的なことは全く分からなくても、そのロマンというのはプンプンと漂ってくるものだ。そんなクルマが登場するたびに、出演者たちが顔を輝かせたりする様子を見ているだけで、十分に楽しい。もともとオンボロだったスクラップカーが、人の目を惹くスーパーカーに変身する様子も、ビフォーアフターものとして非常に興奮できるものだ。

ともかくカーマニアにとっては、観ない理由がないであろう必見番組なので、今すぐにでも観始めてほしい。この記事では、筆者のようにクルマに興味がないという方に向けて、見どころをご紹介する。

まずは登場人物のキャラ立ちが面白い。舞台はカリフォルニア州にある「ゴッサム・ガレージ」というイカした名前のカスタム工房で、ここでは5人の少数精鋭メンバーが働いている。ガレージのオーナーとしてリーダーとなるのは、マーク・トールという男。幼い頃からオモチャをバラしては組み直すという、まるで映画に出てくる天才エンジニアのような幼少期を持つ。ウォルト・ディズニーはかつて「夢見ることができれば、それは実現できる。(If you can dream it, You can do it.)」との哲学を語ったが、この男は「夢見ることができれば、それは組み立てられる。(If you can dream it, You can built it.)」という。ニット帽とヒゲがトレードマークで、「メタリカの5人目」みたいな風貌をしている。

エンジン担当は、美女コンスタンス・ヌネス。『トランスフォーマー』(2007)でシャイア・ラブーフが一目惚れしたミーガン・フォックスの色気に、エヴァ・メンデスやアンジェリーナ・ジョリーの凛々しさを組み合わせてガレージで育ったような、ウソみたいな本当のカーエンジニアだ。ススとホコリと汗にまみれながら、野郎と共にスパナを握って車体の腹部に潜り込む。魅惑のルックスを活かしてモデル活動もしているようで、InstagramでもUSA規格の魅力を見せつけている。

 
 
 
 
 
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それから解体担当のケイヴマンは、その名の通り洞穴から昨晩出てきたまま、ハイウェイを夜通し歩いてやってきたような野性味溢れる風貌の、カスタムカー界のハグリットだ。メカニック・加工担当のトニーは、ヤンチャそうな風貌とは裏腹に、家族思いの仕事熱心な男。慎重な性格だが、その現実的な考え方が、チームを大いに助けることもある。

 
 
 
 
 
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お気に入りは、いつもガレージ奥の事務所で電話を握っている営業担当のショーン。チームが製作したクルマの交換相手を見つけてきて、交渉にこぎつけるのがショーンの仕事だ。珍しいクルマが好きで、その価値も理解してくれる相手を見つけなくてはいけないから、人脈をフル活用してあちこちに電話をかけまくる。

ショーンの交渉テクニックはいつもシンプルで基礎的だが、参考にしたくなる。例えば、このクルマのカスタムには時間も原価もかかったから、10万ドルで売りたいとマークから発破をかけられる。マークは経営者だから、チームのみんなに払う給料のことも考えなくてはいけない。これを受けて交渉に挑むショーンは、必ず最初に高めの値段をふっかける。「こいつには12万ドルの価値はあるはずだ」と。すると買い手は、「それは予算オーバーだ」とか「7万5,000ドルを想定していた」と切り返す。ショーンは「7万5,000ドル?それは無理だ」としっかりと答える。(リーダーのマークは、あごひげを撫でながら交渉を見守る。)

ここからがドキドキだ。落とし所とした金額で上手く落ち着く時もあれば、それ以上で売れることもある。マークとショーンは上機嫌でガレージに帰り、仲間たちとコロナビールで乾杯、晴れて給料日を迎えられる。もちろん、狙った金額を相手の口から引き出せないこともある。そんな時は、現金払いを交渉したり、代わりに買い手のガレージに眠っているクルマも引き取らせてくれと頼んだりして、絶対に損な取引にならないよう機転を利かせるのだ。

こうして、少しずつ動かすカネが大きくなっていく所にロマンがある。シーズン2では新しいガレージもオープンしているから景気が良い。この番組を楽しむのに、必ずしもクルマ好きでなくても良いというのはそういう理由だ。

1エピソードあたり30〜40分の見やすいサイズ感で、現在2シーズン分が配信中。クルマ好き、メカ好きの方は創作意欲がくすぐられるだろうし、そうでなくとも、スモールビジネスをやっている方や、営業マンなんかにも、仕事のやる気がぐっと引き締まる良シリーズだ。自宅期間中に、「カー・マスターズ」でガソリン注入といこう。

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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