『Backrooms』日本公開決定 ─ 『スター・ウォーズ』超え、20歳監督のネット発映画が大ヒット上陸

ネット都市伝説初、いまアメリカで最も話題の大ブーム映画『Backrooms』が日本公開を果たすことが決定した。配給はハピネットファントム・スタジオ。詳しい公開時期は伝えられていないが、アメリカでの社会現象的ヒットを受けて、ともかくの日本公開が伝えられた形だ。
本作はすでにアメリカで“ただごとではない”スタートを切っている。2026年5月29日に米国公開されるや、初週末の北米興収は8,100万ドル超、世界興収は1億1,800万ドルに到達。北米・世界興収ランキングで初登場1位を記録し、前週公開の『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』をも上回る勢いを見せた。オリジナル・ホラー作品としても、A24作品としても、歴史的なオープニング成績となっている。
さらに驚くべきは、これが20歳の監督による長編デビュー作だということだ。監督は、YouTubeで活動してきたケイン・パーソンズ。A24は、パーソンズが世界興収ランキング1位を獲得した史上最年少監督になったとしている。The Guardianも、20歳のパーソンズが北米興収ランキング1位を記録した最年少フィルムメーカーになったと報じている。一部では、「20歳のYouTuberが『スター・ウォーズ』を破った」とセンセーショナルな見られ方をされている。
『Backrooms』の舞台となるのは、ネット都市伝説として知られる“Backrooms”。どこまでも続く黄色い壁紙の部屋、終わりのない廊下、不自然な間取り、意味を失った設置物。現実からほんの少しだけズレたような空間=“リミナルスペース”に迷い込んでしまうという、不気味な想像から広がったホラー・コンセプトである。日本でも『8番出口』の着想源のひとつとして知られており、ネットカルチャーを通ってきた観客には馴染み深い題材でもある。

本作の原点は、パーソンズが16歳の時にYouTubeへ投稿した短編『The Backrooms(FOUND FOOTAGE)』だ。CGソフト「Blender」などを用いて制作された映像シリーズは、黄ばんだ壁、無機質な蛍光灯、どこまでも続く空間という“不気味な日常感”で世界的に拡散。Backrooms短編シリーズは累計2億回以上の再生を記録し、やがてA24による長編映画化へとつながった。
パーソンズの歩みは、まさにネット時代の映画作家そのものだ。16歳で短編を発表し、17歳で映画化企画を動かし、19歳で撮影を開始。そして20歳にして、YouTube発の都市伝説をハリウッドの大型ヒットへと押し上げた。これまで映画界の外側にあったネット発の不気味なイメージが、劇場映画として一気にメインストリームへ浮上した格好である。

観客層の若さも、本作のヒットを象徴している。報道によれば、オープニング週末の観客の86%が35歳未満、半数以上が25歳未満だったという。YouTube、ネットミーム、クリーピーパスタ、リミナルスペースといった文化に触れてきた世代が、そのまま劇場へ押し寄せた構図だ。
公開後には、作品の枠を超えた“Backrooms現象”も広がっている。マクドナルド、バーガーキング、マウンテンデュー、IKEAカナダなどが、Backrooms風の空間に自社商品を紛れ込ませたSNS投稿を展開。さらに米国アカデミー賞公式も、“リミナルスペース”をテーマにした映像を公開した。ネット掲示板発の都市伝説が、いまや企業アカウントや映画業界までも巻き込む社会現象になっている。
出演者には、『サンキュー、チャック』のキウェテル・イジョフォー、『わたしは最悪。』のレナーテ・レインスヴェ、『サンキュー、チャック』のマーク・デュプラス、フィン・ベネットらが名を連ねる。
いま最も“ネットの時代らしい”ホラー映画『Backrooms』は日本公開予定。続報を待とう。































