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監督は20歳、映画『Backrooms』がA24史上最大ヒットで大注目 ─ いきなり1億ドル突破、ネット発のホラーが全米の若者層を席巻

backrooms
https://www.youtube.com/watch?v=0HjdiohVOik

これは、ただのホラー映画のヒットではない。インターネット発の都市伝説をもとにしたA24の新作ホラー映画『Backrooms(原題)』が、全米で驚異的なスタートを切った。

本作は2026年5月29日に米国公開され、オープニング週末で北米興収8,145万6,295ドルを記録。海外興収は3,654万3,705ドルで、世界興収は早くも1億1,800万ドルに到達した。製作費は1,000万ドルと報じられており、北米だけで製作費の8倍以上を稼ぎ出した計算になる。

この成績は、A24作品として史上最大のオープニング成績だ。従来の同社記録は、アレックス・ガーランド監督『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(2024)の2,550万ドル。『Backrooms』はその記録を3倍以上の数字で塗り替えたことになる。巨大フランチャイズでも、有名シリーズの続編でもない。YouTubeとネット都市伝説から広がった低予算ホラーが、A24の歴史を一気に更新したのである。

『Backrooms』は、もともとネット上で広まったクリーピーパスタ、いわゆるインターネット発の都市伝説から生まれたコンセプト。現実の裏側にある、無限に続く薄暗い部屋や廊下のような異空間を描くもので、2019年ごろからネット掲示板やSNSで拡散されてきた。これを映像作品として広く知らしめたのが、当時10代だったYouTubeクリエイターのケイン・パーソンズである。

パーソンズは2022年、オープンソースの3DCGソフト「Blender」などを用いて『The Backrooms』の映像シリーズを制作。黄ばんだ壁、無機質な蛍光灯、どこまでも続く空間という“不気味な日常感”がネット上で大きな反響を呼び、やがて長編映画化へとつながった。

映画版で監督・共同脚本を務めたパーソンズは、現在20歳。AP通信によれば、A24はパーソンズが世界興収ランキングで1位を獲得した最年少監督になったとしている。若きYouTube発のクリエイターが、A24最大のヒットスタートを打ち立てた形だ。

観客層の若さも特徴的である。出口調査では観客の86%が35歳未満、半数以上が25歳未満、44%が21歳未満だったという。まさに、ネットで「Backrooms」を知っていた世代が劇場に押し寄せた格好だ。

本作は、レナーテ・レインスヴェ、キウェテル・イジョフォー、マーク・デュプラス、フィン・ベネット、ルキタ・マクスウェル、アヴァン・ジョーギアらが出演。物語は、患者が現実の外側にある異次元へ消えてしまったことから、セラピストがその未知の空間へ足を踏み入れるというものだ。ジャンルはホラー、SF、スリラー。米国ではR指定作品として公開されている。

近年のハリウッドでは、ゲーム、SNS、YouTubeなど、インターネット文化を出発点とする企画が注目を集めている。『Backrooms』の成功は、その中でも特に象徴的な例になりそうだ。巨大フランチャイズや有名シリーズに頼らず、ネットで育った不気味なイメージと、若い観客の熱量によって、A24史上最大のオープニングを記録した。『Backrooms』の日本公開は未定。

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Source:Deadline(1,2),Box Office,AP

Writer

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有馬 ノア

洋画好きが高じて、海外エンタメを中心に執筆。ロサンゼルス在住経験を活かし、映画・ドラマのニュースやカルチャーにまつわる話題を追いかけています。趣味は古着と映画ポスター集め。

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