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『ファイナル・デスティネーション』最新作、ハリウッド注目の異色監督コンビが就任 ─ 製作陣が爆笑、チャンスをつかんだ驚愕のプレゼンとは

ファイナル・デッドコースター(2006)
© New Line Cinema 写真:ゼータ イメージ

『スパイダーマン』シリーズの監督ジョン・ワッツが製作を務める、人気ホラー映画シリーズ『ファイナル・デスティネーション』最新作(タイトル未定)に注目のフィルムメーカー・コンビが就任したことがわかった。

The Hollywood Reporterによると、監督を務めるのは『FREAKS フリークス 能力者たち』(2018)のザック・リポフスキー&アダム・B・スタイン。通称「ZADAM」として知られる二人組だ。当初は別々に活動していたが、2015年以降にタッグを組み、「超電メカ X4」(2016-2018)や同名アニメーションの実写版『キム・ポッシブル』(2019)などのファミリー向け作品を製作。SFスリラー映画の『FREAKS』が世界各国の映画祭で高く評価されたのちも、Apple TV+の人形劇シリーズ「フラグルロック:みんな、ただいま!」(2022)を手がけるなど幅広いジャンルで活躍している。

それゆえに、ザック&アダムの『ファイナル・デスティネーション』抜擢は意外な人選とも言える。主に2000年代に大きな人気を獲得した本シリーズは、自らの死を予感して未然に回避した若者たちが、逃れられない“死”という運命に次々と襲われるというコンセプト。飛行機の墜落事故を免れた『ファイナル・デスティネーション』(2000)のほか、ハイウェイが舞台となる『デッドコースター』(2003)、ジェットコースターが舞台の『ファイナル・デッドコースター』(2006)、サーキット場が舞台の『ファイナル・デッドサーキット 3D』(2009)、吊り橋で繰り広げられる『ファイナル・デッドブリッジ』(2011)が製作された。

最新作はシリーズ第6作となり、『ファイナル・デスティネーション』のコンセプトをもとに原案をジョン・ワッツが執筆。脚本は『レディ・オア・ノット』(2019)のガイ・ビューシック、テレビ番組のプロデューサーとして活躍するロリ・エヴァンス・テイラーが担当する。製作にはジョン・ワッツのほか、シリーズを手がけてきたクレイグ・ペリー&シーラ・ハナハン・テイラーが復帰。人気ドラマ「アトランタ」(2016-2022)のダイアン・マッガニグルも名を連ねている。

なお、製作陣は『ファイナル・デスティネーション』の最新作にふさわしい監督を起用するため、200人以上の候補者の中から、1年近くを費やしてザック&アダムを発掘したとのこと。「これほど大勢の候補者がいて、リブートの準備をしている企画は珍しい」と関係者は語る。二人が起用されたきっかけは、作品へのアイデアや情熱はもちろんのこと、工夫を凝らしたプレゼンテーションにもあったという。

スタジオやプロデューサーに自らのアイデアを提案する最後のZoomミーティングに、ザック&アダムは燃えさかる暖炉の前から参加。ミーティングが終わるころ、炎が突如大きくなり、暖炉の上部にある棚が燃え始めたという。ふたりはあわてて炎を消し、再び画面の前に座り直した。誰もが安心した矢先、異音が聞こえてくるや、シーリングファンが落ちてきて監督の首をはねたというのだ。もちろん、これは事前に収録した映像とCGを組み合わせ、リアルタイムの映像からスムーズに切り替えたもの。一同は心配したが、すぐに爆笑したということだ。

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Source: The Hollywood Reporter

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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