『LOGAN/ローガン』監督、「ミュータントの出る小津映画を作りたかった」 ― 激しいアクション映画扱いに「傷ついた」

ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンの最終作品、映画『LOGAN/ローガン』を手がけたジェームズ・マンゴールド監督が、本作と日本映画の思わぬ繋がりを明かした。米CinemaBlendが伝えている。

『LOGAN/ローガン』と小津安二郎

『LOGAN/ローガン』がアカデミー最優秀脚色賞にノミネートされたことから、マンゴールド監督は全米脚本家組合のイベントに登壇。そこで監督は、本作が激しいアクション映画としての扱いを受けることに無念があることを打ち明けている。


「僕とスコット・フランク、マイケル・グリーン(編注:本作の脚本を担当)は、『LOGAN/ローガン』について(脚本の)2ページ目からはっきりした意志を持っていました。この映画を、誰かが作るようなCGまみれのクソ(f**kathons)にするつもりはないって……。つまり、こういう映画には激しい競争がありますから。」

ヒーロー映画のポストクレジットシーンを激しく批判した際と同じく、マンゴールド監督はFワードを駆使して率直な印象を語っている。しかしそうした思いとは裏腹に、『LOGAN/ローガン』はアクション映画として形容されることも少なくなかった。

「だから、この映画を“ハイ・オクタン”(編注:激しい映画、エネルギッシュな映画を指す際にしばしば用いられる)と呼ばれた時は本当に傷つきました。急所をナイフで刺されたみたいに。誰かがクソ(f**king)“ハイ・オクタン”なんて呼ぶ映画は絶対作りたくなかったんです。決まり文句みたいになってるでしょう、“ああ、男の作ったアクション映画だ、ハイ・オクタンだね”って。僕はミュータントの出てくる小津映画を作りたかったんですよ。」

まさかこの流れで「小津映画」という言葉が出てくるとは予想外だが、「小津」とは言わずもがな、日本の誇る巨匠監督・小津安二郎のことである。『LOGAN/ローガン』を製作する上でマンゴールド監督が小津作品を参照していることを、一体誰が予想できただろうか。
しかし本作を分解してみれば、たとえば「父と娘」「老いていく男」「時代の変化」など、小津作品でしばしば扱われているテーマが眠っていることは確かだろう。具体的に小津作品から演出などが引用されている箇所があるのかどうか、映画ファンならばぜひチェックしておきたいところだ。

 

映画『LOGAN/ローガン』のブルーレイ&DVDは現在発売中。それにしても「ミュータントが出てくる小津映画」って、なんてパワーワード……。

Source: https://www.cinemablend.com/news/2309481/why-james-mangold-hates-when-logan-is-called-high-octane
©2017Twentieth Century Fox Film Corporation

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THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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