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『ミナリ』を見て「他の人とのつながりを感じてほしい」─ スティーヴン・ユアン&ハン・イェリのインタビュー映像が公開

ミナリ
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スティーヴン・ユァン主演・製作総指揮、アカデミー賞で作品賞をはじめ監督賞・主演男優賞・助演女優賞・脚本賞・作曲賞でノミネートを果たした映画『ミナリ』が、2021年3月19日より公開中だ。この度、スティーヴン・ユアン&ハン・イェリのインタビュー映像が到着した。

1980年代、農業で成功することを夢みる韓国系移民のジェイコブは、アメリカ・アーカンソー州の高原に、家族と共に引越してきた。妻のモニカは、ボロボロのトレーラーハウスと荒れた土地を見て、いつまでも心は少年の夫の冒険に危険な匂いを感じるが、しっかり者の長女アンと、心臓に病を持つが好奇心旺盛な弟のデビッドは、新しい土地に希望を見つけていく。まもなく毒舌で破天荒な祖母も加わり、デビッドと一風変わった絆を結ぶ。しかし、水が干上がり、作物は売れず、追い詰められた一家に、思いもしない事態が立ち上がる……。

インタビュー映像は、農場経営の夢を追う夫(スティーヴン・ユアン)と、田舎への移住を勝手に決めてしまった夫に怒り爆発の妻(ハン・イェリ)、衝突を繰り返す夫婦に迫った内容だ。スティーヴン・ユァンとハン・イェリはともに、それぞれが演じたキャラクターについて、「共感した」と語っている。

自身の夢のために、家族を強引に引っ張っていこうとする夫・ジェイコブについてスティーヴンは、「子どもを育てないといけないし、将来に対する不安も感じる。自分が築いた家族に対して何ができるんだろうという疑問も。男性は、恐れてはいけないとか、恐れていることを見せてはいけないというプレッシャーを感じることがよくある。だから内側に抱え込んでしまって、一方的に決断をしてしまったりする」という。「強くあらねばならぬ」という観念に縛られ弱音を吐けない夫としての、そしてジェイコブと同じく、ふたりの子どもを持つ父親としての葛藤を赤裸々に語った。

ハン・イェリは初めて脚本を読んだ時に、「誰もが一度は経験したことのある、人生のエピソードがふんだんに盛り込まれている」ところに注目したという。自身が演じた妻・モニカを、「何事も不器用で、とても寂しがり屋」と表現するも、「仕事を始めて、少しずつ社会的に力を持つような女性に変わっていきます。それに母親ですから、家族を守らなければいけないという使命感も持っている女性です」と、慣れない土地で家族のためにたくましく成長していく彼女の強さをアピールした。

またスティーヴンは、アメリカでアジアンアメリカンとして俳優活動している経験が、ジェイコブというキャラクターを理解するのに役立ったようだ。移民に限らず、「誰しもが“文化と文化の間にある独特な溝”にいる可能性がある」ことを指摘。「この映画を観て、人と自分が同じだってことを感じてほしい。他の人とのつながりを感じてほしいんです」と胸の内を明かし、コロナ禍で孤独を感じやすくなった現代を勇気づける内容となった。作品のテーマをについてハン・イェリは、少しはにかんだ表情を見せながら、「『ミナリ』は愛の映画です。テーマは愛です」と断言している。

映画『ミナリ』は、2021年3月19日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開。

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THE RIVER編集部THE RIVER

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