トム・ホランド、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』で「スパイダー思春期」を自ら提案 ─ すぐに却下されたが、映画の核に
トム・ホランドは、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』でピーター・パーカー/スパイダーマン役に復帰するだけでなく、物語作りにも深く関わっていたようだ。自身が提案したアイデアが、本作の重要な要素へと発展したことを明かしている。
英Empireのインタビューでホランドは、「スパイダーマンを演じてきた自分のキャリアの中で、脚本家ルームに迎え入れられたのは今回が初めてでした」と語った。ホランドによると、製作陣とは「2週間に一度」集まり、アイデアを出し合い、本作で何を目指すのか、どんなことに挑戦したいのかを話し合っていたという。
その中でホランドが持ち込んだアイデアが、「Spider-Puberty」だった。Pubertyとは「思春期」や「第二次性徴」を意味する言葉。つまりSpider-Pubertyは、直訳すれば「スパイダー思春期」といったところだ。ホランドが意図していたのは、ピーターの能力がいつも通りには働かなくなり、本人も制御できない変化に振り回されるという発想だったようだ。
「もしピーター・パーカーがコントロールを失い、いろいろなことが変わっていったらどうなるのか?」という問いが、出発点だったという。もっとも、この「Spider-Puberty」という名前そのものは、スタジオにすぐ却下されたそうだ。「“Spider-Puberty”は、僕がスタジオに出したキャッチコピー的な提案でした。即座に却下されましたけどね」とホランド。しかし、「その発想の芯は気に入ってもらえて、いま映画にあるものへと育っていきました」と語っている。
つまり『ブランド・ニュー・デイ』では、ピーターの能力にこれまでとは異なる変化が起きることになりそうだ。ホランドの発言からすると、それは単なる新能力の追加というより、ピーター自身が自分の身体や力をうまく扱えなくなる、予期せぬ異変として描かれる可能性がある。
ホランド版ピーターは、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)のラストで、世界中の人々から自分の存在を忘れられた。MJやネッド、ハッピーとの関係もリセットされ、ピーターはひとりでスパイダーマンとして生きていく道を選んだ。『ブランド・ニュー・デイ』というタイトルが示す通り、本作はその先にある「新たな始まり」を描く作品になるとみられる。
ホランドはこれまでにも、インターネット上のファンの反応や考察を気にしていることを明かしてきた。かつては、時にネットの声を見すぎてしまうこと、またピーター・パーカーというキャラクターについてファンがどのように受け止めているのかを意識していることも語っている。そんなホランドが今回、演じる側としてだけでなく、物語の方向性についても製作陣と話し合っていたというのは興味深い。
考えてみれば、ホランドがMCUにピーター・パーカーとして初登場したのは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)。高校生だったピーターは、トニー・スタークに見出され、ヒーローとしての道を歩み始めた。それから約10年を経て、ホランド自身もまた、このスパイダーマンをどう前に進めるかを考える立場になったということだ。
「スパイダー思春期」という言葉だけ聞くと、かなり奇妙で、いかにも却下されそうな響きがある。しかし、ピーター・パーカーというキャラクターにとって、身体の変化や力の暴走、そしてそれに戸惑う青春の感覚は、もともとスパイダーマンの根幹にあるものでもある。ホランドのアイデアは、冗談めいたタイトルの奥に、ピーターらしい悩みをもう一度掘り起こす発想があったのかもしれない。
『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は2026年7月31日、日米同時公開。
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Source:Empire
























