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【ネタバレ】『ワンダーウーマン 1984』エンディング解説 ─ 謎の人物の正体は

ワンダーウーマン 1984
© 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC Comics

この記事には、『ワンダーウーマン 1984』の重大なネタバレが含まれています。必ず映画をご覧になった上でお読みください。

ワンダーウーマン 1984
© 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC Comics

『ワンダーウーマン 1984』ラスト解説

『ワンダーウーマン 1984』終盤でワンダーウーマン/ダイアナは、マックス・ロードが得た魔法の石の力によってワンダーウーマンと互角の戦闘力を備えた“チーター”との激闘を制し、“願いを叶える”と誘って世界中の人々の心を操るマックスのもとにたどり着く。そこでダイアナは“真実の縄”を通じて世界に語りかけ、願いを取り消すよう諭す。

マックスは危険地帯と化した街で怯える、愛する一人息子のアリスタの姿を見ると、ひとりの父親としての愛と自覚に突き動かされ、願いの取り消し、つまり魔法の石の能力を捨てて走り去る。やがて息子を見つけたマックスは、自分は偉大な男ではないこと、失敗ばかりのダメな男であると認めて真人間に戻り、彼が邪悪な願いの代償に失いかけていたアリスタをきつく抱きしめる。

平穏を取り戻した世界には、ホリデーシーズンが訪れていた。ダイアナは雪の華舞うクリスマス・マーケットを訪れ、その美しい光景と、無邪気な子供たちの笑顔に穏やかな気持ちでいると、蘇ったスティーブの魂が身体を借りた男性が現れる。ダイアナが思わず「その服、好きですよ」と反応した男性の衣服は、スティーブとの束の間の再会で楽しんだコーディネートそのものだった。「友人には不評だけど、良いでしょう?」

ふたりは互いを名乗り合うこともなければ、連絡先を交換することもない。男性はダイアナに「ハッピーホリデー」とだけ声をかけ、そのまま立ち去る。蘇ったスティーブに「あなた以外愛せない」と訴えていたダイアナだが、彼の言った「このとんでもない世界」で、新たに人を愛するのも悪くないかもしれない……。そんな喜びを見つけたような笑顔で、ダイアナは「この世界はあまりにも……」と胸を膨らませ、大空でスティーブのように風に乗るのだった。

オマケ映像 ミッド・クレジット・シーン解説

そのままエンドロールに切り替わると、中盤でスクリーンに映像が戻る。

ブルーのコートと、豊かなカールがかかった黒いロングヘアの女性の後ろ姿が、賑わうマーケットを歩いている。そこで事故が起こり、電柱が倒れてきたところ、女性は片腕で受け止める。それに救われた母親が「せめてお礼を」と声をかけると、振り返ったのはダイアナ……ではなく、別の女性だ。

女性は先祖の名を受け継いだ「アステリア」とだけ名乗る。劇中で、ダイアナがゴールドアーマーの歴史をスティーブに説明するフラッシュバック映像に登場した人物だ。ダイアナの母ヒッポリタ女王がかつてアマゾン族を隷属から解放させるべく戦った際、ゴールドアーマーを着てたったひとりの砦となって犠牲になった女性のことである。

ミッド・クレジット・シーンで登場したアステリアが、古代アマゾン族の反乱から生き延びた同一人物であるか、あるいは本人が言うように、名を受け継ぐ子孫であるかは釈然としない。いずれ別の作品で説明されるかもしれない。

※ちなみにこのシーンは、マスコミ向け試写会でも挿入されていなかったもの。劇場公開で初めてお披露目となった、完全なサプライズだ。

アステリアを演じたのは初代ワンダーウーマン、リンダ・カーター

このアステリアを演じた女性はリンダ・カーター。1975年から1979年まで米放送され、日本でも「空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン」(シーズン1)「紅い旋風ワンダーウーマン」(シーズン2・3)の邦題で愛されたドラマシリーズでワンダーウーマン/ダイアナを演じた人物だ。いわば、初代ワンダーウーマンである。

WONDER WOMAN and all related characters and elements are trademarks of and © DC Comics.

『ワンダーウーマン 1984』パディ・ジェンキンス監督とリンダ・カーターは親交が深いことで知られており、カーターの登場は以前から仄めかされていたものだ。もともと1作目にも登場する話もあったが、スケジュールの都合で叶わずだった。

2018年1月にジェンキンス監督は、カーターの出演について「やれるだけのことはしました」と話しており、4月にカーターが米TV番組に登場した際には、出演について「話している」最中で「パティ・ジェンキンス次第」と話していた

そんなリンダ・カーターは、以前にもDC実写作品に登場したことがある。ドラマ「ヤング・スーパーマン」(2001-2011)シーズン6第18話に出演しているほか、「SUPERGIRL / スーパーガール」シーズン2ではアメリカ大統領役を演じているのだ。

スーパーガール
© 2017 WBEI. SUPERGIRL and all related pre-existing characters and elements TM and © DC Comics based on characters created by Jerry Siegel

なお、70年代のドラマ版「紅い旋風 ワンダーウーマン」でリンダ・カーターが演じたワンダーウーマンの日本語吹替声優を務めたのは由美かおる。日本版オリジナル主題歌「愛の冒険者」も歌い、ヒット曲となった。THE RIVERでは「紅い旋風 ワンダーウーマン」DVD発売時、由美かおるへのインタビューも行っている。

インタビューはこちら
「空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン」
DVD 22,000 円(税込)
発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント 販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント
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THE RIVER編集部THE RIVER

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